
電子機器の生産現場で「はんだの値上げ通知がまた届いた」という声が、2024年以降ほぼ途切れません。
特に2025年後半から2026年にかけて、鉛フリーはんだの主原料である錫と銀が、別々の理由で同時に歴史的高値をつけるという、過去30年でも稀な相場局面に入っています。
この記事では、LMEや田中貴金属など一次データを根拠としながら、鉛フリーはんだ価格の推移と高騰要因、メーカー各社の値上げ動向、そして現場で実際に進んでいる組成見直しの動きまで、調達と生産技術の双方の視点から整理します。
単なる相場速報ではなく、見積もり交渉や設計変更の判断材料として使えるレベルで掘り下げます。
2026年時点の鉛フリーはんだ価格の現在地
2026年5月現在、鉛フリーはんだ価格は2020年比でおよそ2倍の水準にあります。
これは原料である錫と銀の国際相場が同時に上昇したことに加え、円安が輸入コストを押し上げている結果です。
日本銀行の企業物価指数(PPI)でも、鉛地金・はんだ・減摩合金の指数は2020年を100として2024年7月に最大値188.4を記録し、2025年8月時点でも179.8と高止まりしています。
最小値は2020年5月の90.2でしたから、わずか5年でおよそ2倍に張り付いている格好です。
買取市場の実勢を見ると、より生々しい数字が並びます。
たとえばリサイクル業者の大畑商店が公表する2026年2月18日付の買取価格表では、銀3%入りはんだが10,000円/kg、鉛フリーはんだが3,700円/kg、Sn60/Pb40の有鉛はんだが2,200円/kgとなっています。
銀含有の有無で買取価格が3倍近く違うこの構造が、後述する「銀レスはんだ」への流れを加速させている根本要因です。
ここで押さえておきたいのは、価格上昇の局面が単なる一時的なスパイクではなく、構造要因に支えられた中期トレンドだという点です。
短期で戻ることを期待した在庫戦略は、2024年以降のここ2年で何度も裏切られています。
鉛フリーはんだ価格を決める3つの金属と組成

鉛フリーはんだの価格を理解するうえで、まず合金組成と価格感度の関係を整理しておきます。
ここがあいまいなまま値上げ交渉に臨むと、メーカーの提示価格を妥当性込みで評価できません。
業界標準SAC305の組成と価格感度
電子機器の鉛フリーはんだとして最も普及している規格はSAC305です。
組成は錫96.5%、銀3.0%、銅0.5%で、2000年に電子情報技術産業協会(JEITA)が業界標準として推奨したことを契機に、家電からAV機器、産業機器まで広く採用されてきました。
重量比で見れば錫が圧倒的多数ですが、金属としての単価は銀のほうがはるかに高いため、原材料コストへの寄与度は錫と銀でほぼ拮抗します。
ざっくり言えば、SAC305の原料費は錫が約6割、銀が約3割、銅とその他が約1割というイメージです。
つまり、錫が10%上がっても、銀が10%上がっても、ほぼ同じだけはんだ価格に効いてきます。
そして2025年から2026年にかけては、その両方が同時に二桁パーセントで上昇しています。
「片方が下がれば片方を吸収できる」という従来の経験則が通用しない局面である点が、今回の特異性です。
為替が与えるもう一つの影響
非鉄金属の国際相場はドル建てで動きます。
LME(ロンドン金属取引所)の錫価格や、LBMA(ロンドン地金市場協会)の銀価格がベンチマークになりますが、日本国内のはんだ価格は最終的に円建てで決まります。
そのため、ドル相場が同じでも、円安が進めば円建てコストは上昇します。
2025年から2026年にかけてのドル円相場はおおむね140円台後半から150円台後半のレンジで推移しており、5年前の100円台前半と比べれば、為替だけで4〜5割のコスト押し上げ要因が乗っている計算になります。
調達担当者として頭に入れておきたいのは、相場の見通しを語る際に「ドル建ての国際相場」と「円建ての国内価格」を分けて議論することです。
LMEが下がっても円安が同時進行すれば、国内価格は下がりません。
錫(Sn)相場の推移を月次データで追う
錫相場は2024年初頭から階段状に上昇し、2026年初頭には史上最高値を更新しました。
ここでは公的な月次データをもとに、推移を時系列で押さえます。
2023年から2026年までのLME錫価格
LME(ロンドン金属取引所)の月平均価格(USドル/トン)を、世界経済のネタ帳が公開しているデータから抜粋します。
2023年は24,000ドルから28,000ドルのレンジで推移していました。
2024年に入ると1月は25,099ドルでしたが、4月に31,774ドルへ急騰します。
その後2024年12月までは28,000ドルから32,000ドル台でもみ合いを続けました。
2025年に入ると1月29,612ドルから始まり、年末12月には41,219ドルまで上昇します。
そして2026年1月、月平均で49,538ドルという歴史的高値を記録しました。
直近の2026年4月平均は48,805ドルで、円換算では7,774円/kg水準です。
つまり錫地金は、2023年から2026年初頭までのわずか3年で約2倍になっています。
このペースは過去のスーパーサイクルと比較しても急峻で、はんだメーカーが企業努力で吸収できる範囲を明確に超えています。
錫高騰の三大供給ショック
なぜここまで錫が上がったのか。
需要側の話だけでは説明がつかず、供給側で同時多発的に発生しているショックが本質です。
第一に、ミャンマー北東部ワ州の錫鉱山の生産再開の遅れがあります。
2023年8月に当局が操業停止を命じて以降、断続的に再開のニュースは出るものの、雨季や鉱山インフラの老朽化、タイの輸送禁令などが重なって、本格再開には至っていません。
ワ州は世界生産の1割超を占める主要供給源であり、ここの停滞は世界の精鉱需給を直接ひっ迫させます。
第二に、インドネシアの違法採掘取り締まりです。
2025年9月下旬、プラボウォ大統領が違法スズ採掘に対する特別キャンペーンを命じ、合法ライセンスを持つ企業にも操業面で影響が及ぶ事態になりました。
インドネシアは世界最大の錫輸出国の一つであり、輸出量の減少はLME相場の急騰要因として直撃しています。
第三に、コンゴ民主共和国(DRC)の供給途絶です。
DRC東部のビシエ(Bisie)鉱山を運営するアルファミン・リソーシズ社は、武装勢力M23による輸送ルート遮断を受けて2025年に不可抗力を宣言しました。
DRCもアフリカ最大の錫鉱山を抱える国で、ここの停止は世界供給の数パーセントを瞬間的に消し去ったことになります。
これら三カ国の供給ショックが2025年後半に重なったことで、LME錫在庫は逼迫し、相場は心理的節目を次々と突破しました。
需要側ではAIサーバー向け基板や太陽光発電パネル(はんだコーティング線)の旺盛な需要が支えていますが、相場を歴史的高値圏に押し上げたメインドライバーは間違いなく供給側です。
銀(Ag)相場の歴史的急騰とその背景
銀相場の動きは、錫以上に劇的でした。
特に2025年から2026年初頭にかけての上昇は、過去50年でも数えるほどしかない急騰局面です。
2024年から2026年の急騰曲線
田中貴金属工業の月次小売価格をもとに、銀の動きを追います。
2025年1月時点で銀は1グラム170円前後で推移していました。
ここから段階的に上昇し、2025年8月に200円台、10月に260円前後、11月には300円台に乗せます。
2025年後半に明確に上昇ペースが強まり、2026年に入って一段の急騰局面が訪れました。
2026年1月29日、田中貴金属の店頭小売価格は1グラム644円台、翌30日には650円前後をつけます。
国際相場では1オンスあたり121.67ドルという史上最高値を1月に記録しました。
その後、米FRB人事を巡る金融政策見通しの変化を受けて急落調整が入り、2026年5月時点では400円台前半から中盤のレンジに収まっていますが、それでも2024年以前の170円水準と比べると2倍以上の高値圏です。
太陽光パネル需要という構造要因
銀価格の中長期的な押し上げ要因として、業界関係者の間で繰り返し挙げられているのが太陽光パネル向け需要です。
太陽光発電セルの導電ペースト(シルバーペースト)には銀が必須で、パネル1枚あたりの使用量は技術改善で減ってきているものの、世界の新規導入量の伸びがそれを上回っています。
中国の業界統計では、2025年1月から10月の新規太陽光発電設備は252.9ギガワットに達し、前年比39.5%増となりました。
加えて、地政学リスクの高まりと米国の金融政策の不透明感を背景にした投資マネーの流入が、相場の振幅を増幅させています。
工業需要と投資需要が同じ方向に動くと、銀のような市場規模が比較的小さい貴金属は、ファンダメンタルズ以上に動きます。
調達担当者の視点で言えば、銀の相場は数か月単位で大きく上下する前提で、フォワード予約や複数月の平準化買いなど、リスクマネジメント手法を持っておくことが現実的です。
「来月下がるかもしれないから待つ」という発想は、2025年以降は何度も裏目に出ています。
はんだメーカー各社の価格改定の動き
原料相場の高騰を受けて、国内のはんだメーカーは2022年以降、ほぼ毎年のように価格改定を実施しています。
ここでは公開情報をもとに、主要メーカーの動きを整理します。
千住金属工業は、はんだ製品全般について定期的に価格見直しを行っています。
直近では2025年1月の改定が公表されており、対象は同社のはんだ製品全般です。
同社は国内最大手のはんだメーカーであり、その価格改定の方向性は業界全体のベンチマークになります。
ニホンゲンマは、2025年10月10日付の取引先向け案内で、2025年11月17日納入分からの価格改定を通知しました。
同社のアナウンスでは、主要原材料である錫と銀の国際相場が、世界的な需給ひっ迫と地政学的リスクの高まりを背景に歴史的な高騰を続けており、自助努力の範囲を超えた水準となっているとしています。
太洋電機産業(goot)は2022年8月にも価格改定を実施しており、その際の理由として、錫自体の電子材料向け需要増と原産国の供給減が錫相場を押し上げ、企業努力の限界点をはるかに上回る価格で推移していることを挙げていました。
過去の事例として古いものでは、千住金属工業が2017年10月に主要はんだ製品の販売価格を約10%引き上げた経緯もあります。
つまり、はんだ業界の価格改定はもはや非常事態の対応ではなく、相場連動の定期メンテナンスに近い運用に変わってきています。
調達側としても、半年に1回程度の改定を織り込んだ年間予算の組み方が現実的です。
価格高騰への対応策:低銀・銀レスはんだへの移行
価格上昇が続くなか、はんだメーカーと採用側の双方で進んでいるのが、合金組成そのものの見直しです。
特に銀の含有量を下げる、あるいは銀を使わない「銀レスはんだ」への移行が、ここ数年で急速に広がっています。
組成比較と物性の違い
太洋電機産業(goot)の技術資料を例に、代表的な3種類の組成を比較します。
SAC305は錫96.5%、銀3.0%、銅0.5%という標準組成です。
低銀はんだは銀を0.3%まで下げ、銅を0.7%に増やします。
銀レスはんだは銀を完全に抜き、銅0.7%、ニッケル0.05%、ゲルマニウム0.01%以下を加える構成です。
これにより、はんだ付け時の銅食われを抑制し、ぬれ性と接合信頼性を維持する設計になっています。
千住金属工業も同様に、銀を使わない鉛フリーはんだ「M805E」を以前から展開しており、SAC305に対して銀を含まない分のコスト優位性を打ち出しています。
JEITAが2000年代に推奨した「3銀」の時代から、業界は明確に「低銀・無銀」の方向にシフトしているのが現状です。
切り替えで見落としがちな実務上の注意点
ここからが現場目線の話です。
銀含有量を下げると材料費は下がりますが、物性が変わるため、いくつかの工程条件を見直す必要があります。
まず融点が上がります。
SAC305の液相線は約220℃ですが、低銀化すると液相線が数℃上昇するため、リフロー条件のピーク温度をやや上げる必要が出ます。
これは熱に弱い部品や薄い基板にとっては無視できない条件変更です。
次に、機械的特性が変わります。
銀を含むはんだは熱疲労耐性が高く、振動や温度サイクルにさらされる用途で優位性を発揮します。
車載やインフラ機器など、信頼性要求が厳しい用途では、組成変更を安易に行うと長期信頼性に影響が出る可能性があります。
製品安全技術センターなどの試験データでは、1000サイクルまでは低銀でも顕著な劣化差は出ないという報告もありますが、実製品の用途条件で別途検証が必要です。
そして、ぬれ性です。
銀は表面活性に寄与する成分なので、銀を減らすとぬれ広がりが変わります。
フラックスの再設計や、はんだ付け条件の見直し(プレヒート、フローはんだの温度・時間など)を伴うのが普通です。
切り替えの実務的なポイントを一つ挙げるなら、いきなり全工程で変えるのではなく、影響の小さい民生品ラインから試験投入し、製品出荷後の市場フィードバックを最低半年から1年は見ることです。
材料費の差分は確かに大きいのですが、リコールが1件出ればその差分は簡単に吹き飛びます。
スクラップ買取価格から読み取れる市場の温度感
新品のはんだ価格だけを見ていると、市場の温度感を読み違えることがあります。
実勢価格のもう一つの物差しが、スクラップの買取相場です。
ここには、原料相場とリサイクル需給の両方が反映されます。
2026年2月時点の主要なスクラップ買取価格(大畑商店の公開価格表より)は次の通りです。
銀3%入りはんだが10,000円/kg、鉛フリーはんだが3,700円/kg、Sn60/Pb40の有鉛はんだが2,200円/kg、Sn50/Pb50が2,000円/kgとなっています。
注目すべきは、銀入りはんだの買取単価が鉛フリーはんだの2.7倍に達している点です。
これは銀相場の高騰がそのまま反映された結果であり、製造現場で発生する銀入りはんだの端材やドロスは、もはや産業廃棄物ではなく明確な資産です。
調達コストを評価する際は、新品の購入価格だけでなく、製造工程で発生する端材・ドロスのリサイクル価値も合算した「実効コスト」で見るのが妥当な時代になっています。
特にウェーブはんだ槽のドロスや、フローはんだのプレートに付着する余剰分など、これまで処分対象とされていたものを業者買取に出すことで、コストを実質的に圧縮できる余地があります。
廃棄物処理委託先を、買取機能を持つリサイクル業者に切り替えるだけで、年間数百万円規模の差が出るケースも珍しくありません。
今後の価格見通しと調達担当者がとるべきアクション
最後に、今後の見通しと、現場で実際にやるべきアクションを整理します。
錫相場については、ミャンマー・インドネシア・DRCの供給制約のいずれかが解消されるまで、高値圏での推移が続くというのが大方の見方です。
供給ショックは政治・治安要因が大きく、解消時期を読むのは困難なため、保守的には2026年中は今の水準が続くと想定しておくのが安全です。
銀相場については、史上最高値からの調整は入ったものの、太陽光発電向けの構造需要と投資需要が下支えするため、2024年以前の200円水準に戻る可能性は低いと見るのが現実的です。
複数の調査機関の予測でも、2026年から2028年にかけて1オンスあたり40ドルから70ドルのレンジで推移するというベースケースが目立ちます。
これを踏まえた、現場で実行可能なアクションを5つ挙げます。
一つ目は、年間調達計画における原料価格上昇の織り込みです。
過去3年と同じペースで上がる前提で予算を組んでおき、上方乖離が小さければ「コスト削減実績」として計上できるくらいの保守的な前提が、今の局面では現実的です。
二つ目は、組成見直しの社内検討です。
低銀・銀レスへの切り替え試験を、影響の小さい製品ラインから開始しておくことで、いざ全社展開が必要になったときのリードタイムを短縮できます。
三つ目は、ドロス・端材の買取活用です。
廃棄物処理委託先を見直し、リサイクル業者からの買取を実効コストに組み込みます。
四つ目は、為替ヘッジの見直しです。
はんだは間接材ですが、年間調達金額が大きい事業者では、原料の為替変動リスクをカバーする金融ヘッジが意味を持つ規模になっています。
五つ目は、メーカー複数社購買の維持です。
価格改定のタイミングや改定幅はメーカーによって異なるため、千住金属、ニホンゲンマ、日本スペリア、太洋電機産業など、複数の評価済みサプライヤーを持っておくことがリスク分散になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 鉛フリーはんだはなぜここまで価格が上がっているのですか
主原料である錫と銀の国際相場が、別々の理由で同時に高騰しているためです。錫はミャンマー、インドネシア、コンゴ民主共和国という主要産出国の供給ショックが重なり、銀は太陽光発電向けの工業需要と投資需要が同時に強まったことが背景です。加えて円安が輸入コストを押し上げています。
Q2. SAC305から低銀はんだに切り替えると、どのくらいコストが下がりますか
組成や購入量によりますが、銀含有量が3.0%から0.3%に下がることで、原料費ベースでは概ね2割から3割程度のコストダウンが見込めます。ただし、リフロー条件の調整や物性検証のコストが発生するため、初年度は切り替え費用のほうが大きくなる可能性があります。
Q3. 低銀・銀レスはんだは信頼性に問題はありませんか
公開されている試験データでは、1000サイクル程度の温度サイクル試験ではSAC305と顕著な差は出ないとする報告もあります。一方で、車載や産業インフラなど長期信頼性が求められる用途では、自社製品の使用環境での検証が必須です。融点上昇による熱ストレスや、ぬれ性の変化による接合品質への影響も評価対象になります。
Q4. はんだメーカーからの値上げ通知に対して、どう交渉すればよいですか
原料相場と為替の動きを根拠に提示されている改定であれば、相場が明確に下落しない限り、ある程度の受け入れは避けにくいのが実情です。交渉余地があるとすれば、改定実施時期の調整、長期契約による単価固定、複数メーカーとの相見積もり、組成見直し提案の同時実施など、価格そのものよりも条件面での工夫です。
Q5. はんだのスクラップ買取価格はどこで確認できますか
リサイクル業者各社が自社サイトで公表しています。代表的なところでは大畑商店、関西金属商会などが価格表を公開しています。相場連動のため、月単位で変動します。
Q6. 鉛入りはんだ(共晶はんだ)に戻すという選択肢はないのですか
国内でははんだ自体の使用を法律で禁止する規制はありませんが、欧州のRoHS指令や中国RoHSなど、輸出先の規制によって鉛フリー対応が事実上必須になっています。家電・産業機器・車載のいずれも、グローバル市場を想定する場合は鉛入りに戻る選択肢は実質的にありません。一部の軍事・宇宙・医療機器など、特殊な信頼性要求がある用途で例外的に使用されるのみです。
まとめ
鉛フリーはんだ価格は、2023年以降の3年間で原料費ベースで約2倍に上昇し、2026年初頭には錫と銀が同時に歴史的高値をつけるという過去にない局面に入りました。
錫はミャンマー、インドネシア、コンゴ民主共和国の供給ショックが重なり、銀は太陽光需要と投資需要が同時に強まったことが背景です。
国内のはんだメーカー各社は2022年以降、ほぼ毎年のペースで価格改定を実施しており、相場連動の定期メンテナンスに近い運用になっています。
これに対する業界の打ち手として、低銀はんだや銀レスはんだへの組成移行が確実に進んでいます。
調達と生産技術の現場で実行できるアクションは、組成見直しの試験投入、ドロス・端材の買取活用、複数メーカー購買の維持、年間予算への上昇率織り込み、為替ヘッジの検討、の5つです。
短期的な相場変動を読むよりも、構造変化を前提とした調達体制を組み直すことが、結果的にコスト競争力を守る一番の近道になります。
この記事のデータが、自社の調達戦略や設計判断の議論材料として役立てば幸いです。







