樹脂補強型低温はんだペースト(Resin-Reinforced LTS)の実用化と実装プロセスの革新:カーボンニュートラル時代の次世代実装技術

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現代のエレクトロニクス製造産業は、相反する二つの巨大な技術的・社会的要請の交差点に立たされている。第一の要請は、気候変動対策としての「カーボンニュートラル」の実現に向けた、製造工程における温室効果ガス(GHG)排出量と消費電力の抜本的な削減である。

欧州連合(EU)が2005年に導入した排出量取引制度(ETS)をはじめ、2050年までのネットゼロ排出達成を目指す国際的な枠組みの中で、エネルギー集約型のプリント基板(PCB)実装ラインの脱炭素化は喫緊の課題となっている 。

第二の要請は、ムーアの法則に従う半導体デバイスの高集積化・薄型化に伴う、パッケージと基板の熱的・機械的安定性の確保である。

スマートフォンやモバイルPC、さらにはIoTデバイスに搭載される超薄型のフリップチップBGA(FCBGA)やチップスケールパッケージ(CSP)は、Zハイト(厚み)の低減が極限まで進んでおり、製造プロセスにおける熱応力に対する脆弱性が顕在化している 。

これまで表面実装技術(SMT)において標準的に使用されてきた鉛フリーはんだ(Sn-Ag-Cu系、通称SAC305など)は、240℃から260℃という極めて高温のピークリフロー温度を必要とする 。

この高温プロセスは、シリコンダイ、有機基板、銅配線といった熱膨張係数(CTE)の異なる異種材料間に巨大な熱応力を生じさせ、パッケージや基板の「動的反り(Dynamic Warpage)」を引き起こす 。

この反りは、はんだ接合時のHead-on-Pillow(HoP:枕欠陥)や非濡れオープン(Non-Wet Open: NWO)、またははんだボールの圧縮によるショート(ブリッジ)といった致命的な歩留まり低下の主要因となっていた 。

これらの課題を根本から解決するため、IntelやLenovoなどのグローバルリーダーが主導し、リフロー温度を200℃以下(主に134℃〜190℃)に低減できる「低温はんだ(LTS: Low Temperature Solder)」プロセスの導入が強力に推進されてきた 。

LTSのベースとなるビスマス・スズ(Bi-Sn)系合金は、省電力化と反り対策において劇的な効果をもたらす一方で、ビスマス特有の「脆い(落下衝撃に弱い)」という冶金学的な弱点を抱えていた 。

本稿では、このBi-Sn系合金の致命的な弱点を物理的・化学的アプローチによって克服した革新的な次世代材料、「樹脂補強型低温はんだペースト(Resin-Reinforced LTS / JRP: Joint Reinforced Paste)」の全容を解き明かす。

エポキシ樹脂を配合したフラックスがリフロー過程で硬化し、はんだ接合部を物理的に包み込んで補強(カプセル化)するメカニズムや、アンダーフィル工程の省略による生産タクトタイム短縮の波及効果、さらにはiNEMI(International Electronics Manufacturing Initiative)による最新の信頼性評価データ、先端材料メーカーの製品ポートフォリオについて網羅的に分析を行う。

目次

2. 低温はんだ(LTS)プロセスの導入とCO2削減の戦略的意義

2.1. 定量的なエネルギー・コスト削減と環境へのインパクト

LTSテクノロジーの採用は、エレクトロニクス業界における持続可能性(サステナビリティ)戦略の中核を成している。

LTSは、従来のSAC合金に必要な240℃〜250℃以上のリフロー温度を、160℃〜190℃帯へと劇的に引き下げることを可能にする 。

このプロセス温度の大幅な低下は、設備の消費電力を削減し、直接的にカーボンフットプリントを圧縮する。

LenovoとIntelが2017年に発表し、業界全体に波及したLTSプロセスは、PC製造のパラダイムを大きく転換させた 。

従来のSACリフローからBi-Sn-Ag系LTSリフローへの移行により、オーブン1台あたりの消費電力は平均29.3 kWから17.8 kWへと約40%削減される 。

このエネルギー効率の向上により、オーブン1台につき年間約$8,500から$9,000 USDの電力コスト削減がもたらされる 。

温室効果ガスの排出量削減効果も極めて大きい。

SACリフローの月間CO2排出量が2.78メートルトンであるのに対し、Bi-Sn系LTSでは1.67メートルトンに抑えられ、オーブン1台あたり月間約1.1トンのCO2が削減される 。

Lenovoの実証データと今後の展開予測によれば、LTSプロセスを33のSMTライン(1ラインあたり2台のオーブン)に展開した場合、年間推定5,956メートルトンのCO2削減が達成される 。これは、ガソリン消費量換算で年間約670,170ガロンに相当する巨大な環境負荷低減効果である 。

業界全体の試算では、SMTラインあたりの総コストを40%削減しつつ、年間31〜57メートルトンのCO2排出量を削減できると推計されており、コンピューター組み立て業界全体で年間35,000から50,000メートルトンのCO2削減ポテンシャルを秘めている 。

指標SACプロセス(従来)LTSプロセス(Bi-Sn系)削減効果 / メリット
ピークリフロー温度240℃ – 260℃160℃ – 190℃熱応力・反りの大幅低減
消費電力 (オーブン平均)29.3 kW17.8 kW約40%の電力削減
CO2排出量 (月間/オーブン)2.78 メートルトン1.67 メートルトン1.1 メートルトン/月 削減
電力コスト (年間/オーブン)$8,500 – $9,000の削減
ライン全体CO2削減 (Lenovo予測)年間 5,956 メートルトン削減

2.2. 動的反り(Dynamic Warpage)の抑制と歩留まり向上

基板の薄型化とコンポーネントの高密度化が進む中、高温リフロー時の「動的反り」は製造歩留まりを脅かす最大の要因となっている。

動的反りとは、加熱時および冷却時に材料間の熱膨張係数(CTE)の違いによって引き起こされる、基板やパッケージの過渡的な変形を指す 。

リフロー温度が240℃を超えると、FCBGAなどのパッケージ基板とPCBの間に大きな反りの不一致が生じ、溶融したはんだボールがパッドから離れてしまう「非接触オープン(NCO)」や、酸化被膜によって濡れ広がりが阻害される「Head-on-Pillow(HoP)」が発生する 。

逆に、圧縮方向に反りが発生した場合は、隣接するはんだボール同士が接触する「はんだブリッジ」が引き起こされる 。

LTSの導入によりピークリフロー温度を190℃以下に抑制することで、この動的反りを50%以上低減させることが可能となる 。

これにより、より微細なボールピッチ(BGAピッチ)の採用が可能となり、システム全体の薄型化とI/O密度の向上という、ムーアの法則に追従する次世代デバイスの設計自由度が飛躍的に高まるのである 。

3. ビスマス(Bi)系合金の脆性問題とそのメカニズム

環境負荷の低減と歩留まりの向上という圧倒的なメリットを提供するLTSであるが、ベースとなるスズ・ビスマス(Sn-Bi)系合金には、実装の信頼性を脅かす致命的な弱点が存在した。

それは、ビスマスを含む合金が本質的に「脆い(落下衝撃に弱い)」という冶金学的な特性である 。

共晶Sn-Bi合金(Sn42-Bi58)は138℃という低い融点を持つが、冷却・凝固の過程でビスマス相が粗大化しやすく、特にはんだ接合部の界面付近や金属間化合物(IMC)層の近傍にビスマスが偏析する傾向がある 。

モバイルコンピューターやスマートフォン、ウェアラブルデバイスといった民生用エレクトロニクスは、日常的な使用において偶発的な落下(Drop)や物理的な衝撃(Shock)に晒される。

このような高い歪み速度(Strain rate)での機械的衝撃が加わった際、ビスマスが偏析した脆い界面は応力を吸収できずに容易にクラックを発生させ、接合部の完全な破断(脆性破壊)を引き起こす 。

この致命的な弱点を克服するため、材料メーカーと研究機関は主に二つのアプローチを並行して推進してきた。

第一のアプローチは、銀(Ag)やアンチモン(Sb)、微量添加元素(Micro-additives)を加えて合金の微細構造を改質し、延性を高める「延性付与型(Ductile Bi-Sn Metallurgy)」である 。

そして第二のアプローチであり、本稿の核心をなすのが、化学的および物理的なメカニズムを用いて外部からはんだ接合部を強化する「樹脂補強型(Resin-Reinforced / JRP: Joint Reinforced Paste)」の採用である 。

4. 革新技術:「樹脂補強型(JRP)」の物理的・化学的メカニズム

「樹脂補強型低温はんだペースト(JRP)」は、従来の冶金学的なアプローチの限界を突破するために考案された次世代の消耗品である。

海外の先端材料メーカーを中心に開発が進められているこの技術は、はんだペーストのフラックス成分に未硬化の熱硬化性樹脂(主としてエポキシ樹脂)を配合している点に最大の特徴がある 。

4.1. インシチュ(その場)硬化とカプセル化のプロセス

JRPを用いた実装プロセスでは、標準的なSMTの印刷・マウント・リフローの工程の中で、はんだ付けと同時に接合部の物理的補強が自動的に完了する。

そのメカニズムは以下のステップで進行する。

  1. 加熱とフラックス活性化: リフローオーブン内で温度が上昇すると、ペースト内のフラックス成分が活性化し、基板の銅パッドやコンポーネントのはんだボール表面の酸化膜を除去する。ここまでは従来のはんだペーストと同様の挙動である 。
  2. 樹脂の相分離と排除(Displacement): はんだ合金が融点(約138℃)に達して液相になると、ペースト内に均一に分散していた未硬化のエポキシ樹脂成分が、溶融したはんだの比重と表面張力によって金属内部から外部へと押し出される(排除される) 。
  3. 濡れ広がりとフィレット形成: 溶融はんだは金属表面に濡れ広がり、冶金的な結合を形成する。その間、はんだの外部に押し出された樹脂成分は、接合部の外周を取り囲むように移動し、フィレット状のコーティング層を形成する 。
  4. 熱硬化とカプセル化(Encapsulation): リフローのピーク温度からその後の冷却プロセスにかけて、エポキシ樹脂の架橋反応(硬化)が進行する。最終的に、硬化した樹脂がはんだ接合部全体を物理的に包み込み、「カプセル化」が完了する 。

4.2. 応力分散バリアとしての機能

このようにして形成された樹脂のフィレットは、はんだ接合部と基板(またはコンポーネント)の間に強固な機械的結合を提供する。

落下衝撃や熱サイクル(温度変化に伴う基板の伸縮)によって発生する機械的応力は、硬化したエポキシ樹脂の層を通じて分散・吸収される 。

その結果、最も脆くクラックが発生しやすいIMC(金属間化合物)界面への応力集中が緩和され、Bi-Sn合金特有の脆性による破壊を強力に抑制することができるのである 。

5. 生産プロセスの革新:アンダーフィル工程の省略とタクトタイム短縮

樹脂補強型低温はんだペースト(JRP)の実用化は、はんだ接合部の信頼性を向上させるだけでなく、電子機器の製造ライン全体の効率化とコスト構造に根本的な変革をもたらす。

その最大のインパクトは、「アンダーフィル(Underfill)工程の省略」による生産タクトタイムの大幅な短縮である 。

5.1. 従来プロセスにおけるアンダーフィルのボトルネック

モバイル機器や車載エレクトロニクスにおいて、FCBGAやCSPといった微細ピッチ・多ピンのコンポーネントを落下衝撃や熱疲労から保護するためには、リフロー工程の後に「キャピラリー・アンダーフィル(CUF)」や「エッジボンド(Edgebond)」と呼ばれる樹脂補強工程を追加することが必須であった

従来のアンダーフィルプロセスは、以下の複数の煩雑なステップを必要とする。

  • 基板の予熱: 樹脂の流動性を高めるため、基板を70℃〜100℃程度に予熱する 。
  • ディスペンス(塗布): 高精度のディスペンサー装置を用いて、チップの周辺に液状の樹脂を正確に塗布する。
  • 毛細管現象による充填: 樹脂が毛細管現象(Capillary action)によってパッケージと基板の狭い隙間に完全に流れ込むまで待機する 。
  • 熱硬化(キュアリング): 専用のバッチオーブンまたはインラインオーブンを用いて、140℃〜165℃で20分から数時間加熱し、樹脂を完全に硬化させる 。

これらの工程は、SMTライン全体の生産スピード(スループット)を著しく低下させる深刻なボトルネックとなっていた。

さらに、高価なディスペンサー装置や硬化用オーブンの導入による設備投資(CAPEX)の増大、工場のフロアスペースの占有、そして仕掛品(WIP: Work in Process)の増加によるリードタイムの長期化という課題を抱えていた 。

5.2. One-Passリフローによるスループットの飛躍的向上

JRPを導入することで、これらの課題は一挙に解決される。JRPに含まれるエポキシフラックスは、ペーストの印刷、部品の搭載、そしてリフローという標準的なSMTの3ステップの中で、はんだ付けと同時に「インシチュ(その場)での樹脂補強」を完了させる

これにより、アンダーフィルのディスペンス工程と長時間のキュアリング工程が完全に省略され、製造プロセスは「ワンパス(One-Pass)」のリフローのみで完結する 。

数十分から数時間を要していた硬化時間がゼロになることで、生産タクトタイムは劇的に短縮され、製造ラインのスループットは飛躍的に向上する 。

また、専用設備が不要になることで設備投資と運用コスト(OPEX)が削減され、基板が複数回の熱履歴(サーマルバジェット)に晒されることによる熱的ダメージの蓄積も防ぐことができる 。

JRPは、高い信頼性を維持したまま、次世代エレクトロニクス製造における「Time-to-Market(市場投入までの時間)」を劇的に短縮する究極のソリューションとして位置づけられている。

6. iNEMIプロジェクトによる信頼性実証データの詳細分析

JRPの有効性と信頼性を客観的に評価するため、世界の主要な電子機器メーカーや材料サプライヤーで構成される標準化コンソーシアム「iNEMI(International Electronics Manufacturing Initiative)」は、2015年より「LTSPR(Low Temperature Solder Process and Reliability)プロジェクト」を推進してきた

このプロジェクトには、Intel、Lenovo、Nokia、HP、Dell、FlexなどのOEM/ODM企業や、Indium、MacDermid Alpha、Senju、Koki、Heraeusといった先端材料メーカーが参画し、業界の垣根を越えた大規模な実証実験が行われた 。

特に、SAC305ボールを搭載した既存のBGAコンポーネントをLTSペーストで実装する「ハイブリッド(不均質)接合」におけるJRPの機械的および熱的信頼性について、極めて価値の高いデータが蓄積されている 。

6.1. 機械的落下衝撃(Drop Shock)信頼性の劇的な向上

モバイルデバイスにおいて最も重要な指標の一つである落下衝撃試験において、従来の共晶Sn-Bi(または少量のAgを添加したBiSnAg)はんだは、脆性破壊によりSAC305と比較して著しく低い信頼性しか示さなかった 。

しかし、iNEMIの検証により、JRPを用いた樹脂補強型はんだ接合部が、この脆性の問題を克服できることが実証された。

プロジェクトでは、様々な材料メーカーから提供されたJRPペースト(コードネーム:Beserah, Golden Pillow 2, HorLor, Chanee 2など)がテストされ、ベースラインとなるSAC305および従来のBiSnはんだと比較された。

iNEMI コードネームペーストカテゴリーBi含有量 (wt.%)Ag含有量 (wt.%)特徴・補足
Raja KunyitSAC Baseline (対照群)03.0従来の高温度プロセス標準
Balik PulauBi-Sn Baseline (対照群)570.4従来の脆性LTS標準
BeserahJRP (樹脂補強型)580フラックス含有率高(18%)
Golden Pillow 2JRP (樹脂補強型)580微量合金元素添加あり
HorLorJRP (樹脂補強型)580界面のクラック抑制効果
Chanee 2JRP (樹脂補強型)571.0カプセル化の割合が高い

出典: iNEMI LTSPR Project Data

Weibull分布を用いた解析の結果、JRPペーストで形成された接合部の機械的衝撃に対する特性寿命は、ベースラインであるBi-Snに対して1.6倍から4.0倍の大幅な延長を示した 。

さらに画期的な発見として、機械的衝撃信頼性が「硬化した樹脂がはんだ接合部を包み込む高さ(カプセル化の比率)」と線形に相関していることが立証された 。

すなわち、樹脂が接合部のより高い位置までフィレットを形成し、界面を完全にカプセル化する設計のペーストほど、優れた衝撃耐性を発揮する。

一部のJRP(例えば Beserah や Golden Pillow 2)は、SACベースラインの信頼性に肉薄し、用途によっては代替可能なレベルに達していることが確認された 。

また、基板の表面処理(Surface Finish)が信頼性に与える影響も重要である。

無電解ニッケル/置換金(ENIG)処理を施した基板では、IMC層と無電解Niの界面に沿って脆性クラックが進行しやすい傾向があるため、水溶性プレフラックス(OSP)表面処理を施した基板の方が、機械的衝撃信頼性が17%から78%向上することが示されている 。

6.2. 熱疲労(Thermal Cycling)信頼性の検証

温度変化による基板と部品の熱膨張差によって生じる熱疲労への耐性も、LTS実用化の重要な指標である。

iNEMIプロジェクトの第3フェーズでは、192ピンチップアレイBGA(CABGA192)等を用い、加速温度サイクル試験(ATC)が実施された 。

テストは、過酷な加速条件である0/100℃(IPC-9701B, TC1)と、実使用環境(高い相同温度の影響を考慮した条件)に近い-15/85℃の2つのプロファイルで行われた 。

評価されたJRP(Beserah および Golden Pillow 2)は、熱疲労においてもSAC305ベースラインと比較して極めて優れた耐性を示した

  • Beserah JRP: 0/100℃および-15/85℃の両方のプロファイルにおいて、SAC305ベースラインを上回る特性寿命を記録した。特に-15/85℃のテストでは、28,500熱サイクルが経過した時点でようやく58%の累積故障率に到達するという、驚異的な耐久性を示した 。
  • Golden Pillow 2 JRP: 0/100℃プロファイルではSAC305を上回ったが、-15/85℃プロファイルではSAC305と同等(あるいはわずかに下回る)パフォーマンスとなった 。これは、SACはんだボールとLTSペーストのハイブリッド接合特有の現象として、熱サイクル中にボールが変位するドリフト現象や、リフロー初期に発生した微小なHoP(枕欠陥)が影響しているとの仮説が提示されている 。

故障解析(クロスセクションおよびSEM観察)の結果、JRPにおける熱疲労クラックは、IMC界面での脆性破壊ではなく、主にパッケージ側の接合部近傍のバルクはんだ内部(歪み集中領域)で伝播することが判明した 。

これは、樹脂によるカプセル化が接合部全体の剛性を高め、はんだ界面への応力集中を防ぐことで、熱疲労ダメージの進行を物理的に遅延させていることを証明している。

6.3. プロセス上の課題:早期ゲル化とHoP欠陥の回避

高い信頼性を誇るJRPであるが、製造プロセスにおいては特有のチューニングが求められる。最大の懸念事項は、リフロー昇温過程における「樹脂の早期ゲル化(Premature Gelling)」である

CTBGA84のような微細ピッチ部品を実装する際、はんだ合金が完全に溶融してSACボールやパッドに濡れ広がる前に、ペースト内のエポキシ樹脂が熱に反応して硬化(ゲル化)を開始してしまうケースがある。

樹脂が先に硬化すると、溶融はんだの金属的な結合が物理的に阻害され、Head-on-Pillow(HoP)に類似した接合不良(未接合)が発生するリスクが高まる 。

この現象を回避するため、iNEMIのレポートではリフロープロファイルの最適化が強く推奨されている。

具体的には、初期の昇温レート(Ramp rate)を従来の1〜2℃/秒から、3℃/秒以上の急速な立ち上がりに設定することで、樹脂の熱硬化反応が始まる前にはんだの溶融と濡れ広がりを完了させることが可能となり、HoP欠陥の発生を効果的に抑制できる 。

7. 先端材料メーカーの技術動向と最新製品ポートフォリオ

樹脂補強型低温はんだ(JRP)の実用化に向けて、世界の先端材料メーカーはそれぞれ独自のエポキシ・フラックス技術やバインダー化学を駆使し、商用製品を市場に投入している。

以下に、業界を牽引する主要企業の動向と製品の特徴を分析する。

7.1. 千住金属工業(Senju Metal Industry)

千住金属工業は、フラックス残渣をそのまま強固な接着剤(補強樹脂)として利用する「JPP(Joint reinforcement Paste)シリーズ」を展開し、業界内で高い評価を得ている

  • 技術メカニズム: リフロー加熱時、エポキシ樹脂を含有したフラックスが毛細管現象によってチップ部品やBGAの下面に流れ込む。はんだが濡れ広がると同時にフラックスが熱硬化し、基板と部品間の接合部をインシチュで強固に接着・カプセル化する 。
  • 性能と適用領域: この樹脂補強効果により、従来のロジン系フラックスを使用した場合と比較して、落下衝撃耐性を約5倍に引き上げることが可能である 。低温プロセスに特化しているため、ポリイミドやPETなどの熱に弱いフレキシブル基板への実装に最適であり、微細粉末(Type 4等)を使用しながらも優れたプリント性と低ボイド率を実現している 。

7.2. MacDermid Alpha Electronics Solutions

MacDermid Alphaは、次世代の超薄型パッケージにおける反り対策と高信頼性を両立させるため、独自の低融点合金と高性能フラックスを組み合わせた包括的なソリューションを提供している

  • ALPHA OM-565 HRL3: ピークリフロー温度を175℃という低温域に引き下げながら、卓越した濡れ性を実現するゼロハロゲン低温はんだペーストである。独自開発の「HRL3」合金を採用し、従来のSn-Bi合金の限界を超える熱機械的信頼性と落下衝撃耐性を提供する。これにより、パッケージの反りに起因するNWOやHoP欠陥の発生を効果的に排除し、アセンブリの歩留まりを劇的に改善する 。
  • ALPHA CVP-520: 155℃〜190℃のピークリフロープロファイルに対応。合金の溶融・凝固時のペースト状領域(Pasty range)を極小化するよう精密に設計されており、熱サイクルに対する疲労耐性を最大化する。SACボールを使用したハイブリッド接合においても極低ボイド率を実現する 。
  • ALPHA HiTech シリーズ: はんだペーストに内蔵するJRPアプローチに加え、高Tg(ガラス転移点)および低CTE(熱膨張係数)を誇るリワーク可能なエッジボンド(CF31-4026)やアンダーフィル(CU21-3240など)を展開。車載用や高性能コンピューティング(HPC)といった極めて過酷な環境向けに、部品レベルでの強固な外部樹脂補強ソリューションも補完的に提供している 。

7.3. Indium Corporation

Indium Corporationは、低温はんだ材料、フラックス技術、および焼結(Sintering)材料において革新を続けるパイオニアである

  • Durafuse LT / Bi+ シリーズ: 従来のBi-Sn合金が抱える脆性の問題を解決するために開発された先進的な低温合金シリーズ。複雑な回路設計を可能にし、熱に敏感なコンポーネントの反りやダメージを排除する 。
  • No-clean(無洗浄)フラックス技術: 同社の最大の強みは、JRPの性能を決定づけるフラックスの化学設計にある。半導体パッケージングにおいて業界標準となっているTrue No-cleanフラックス技術を応用し、ハロゲンフリー要件(TACFlux 108HFなど)を満たしつつ、リフロー後に残渣が硬化して補強材として機能するペーストの開発に貢献している 。
  • InFORMS 強化プリフォーム: ペーストに加えて、強化マトリックス(金属メッシュ等)を統合したコンポジットはんだ材料「InFORMS」を提供している。これにより、接合部のボンドライン厚(Bondline thickness)を均一に保ち、応力集中を低減させて熱疲労耐性を飛躍的に高めるアプローチも実用化している 。

7.4. Koki Company(弘輝)

環境配慮型および高信頼性はんだペーストのトッププレイヤーであるKokiは、低温プロセス特有の課題である「ボイド(気泡)」の発生を極限まで抑え込む独自技術を確立している

  • Flux Coagulation Technology(フラックス凝集技術): 高耐久性のLTS合金を使用する際、はんだ内部にガスが滞留してボイドが発生しやすいという問題がある。Kokiが開発した「G850」フラックスは、独自の凝集技術によって溶融はんだ内のガスを急速に外部へ放出させる。これにより、QFNやBGAなどの底面電極部品や、各種表面処理(OSP、ENIGなど)に関わらず、安定した超低ボイドはんだ接合を実現する。熱サイクルにおけるクラックの進展を防ぎ、車載機器や産業機械の製品寿命延長に寄与している 。

7.5. Heraeus Electronics

Heraeusは、微細印刷やシステム・イン・パッケージ(SiP)等の複雑なアセンブリに特化したLTSペーストを展開している

  • Welco AP519 / F 498: ピークリフロー温度を170℃まで低下させ、部品の反りを最小限に抑えるとともに、はんだの再溶融(Remelt)を防ぐ。
  • 特に150µmピッチという極めて微細な印刷においても優れたペースト抜け性(Paste release)を誇り、多段階(マルチステップ)リフローが必要なPoP(Package on Package)モジュールなどの実装において、ボイドやビーズといった欠陥を最小化する 。

7.6. 企業技術比較サマリー

企業名主要製品名・基幹技術特徴およびメカニズム
Senju Metal (千住金属)JPP Series, MILATERA JPPエポキシ樹脂配合フラックスによるインシチュ接着。落下衝撃耐性を標準ロジンの約5倍に向上
MacDermid AlphaOM-565 HRL3, CVP-520ピーク温度175℃の独自合金。反り起因欠陥(HoP/NWO)を排除し、熱サイクル疲労耐性を最大化
Indium CorporationDurafuse LT, No-clean Flux熱応力低減と高信頼性を両立する独自のLT合金と、残渣が補強機能を持つ高度なフラックス化学
Koki (弘輝)G850 (Flux Coagulation)フラックス凝集技術によりガスの滞留を防止。高耐久合金での超低ボイド接合と微細実装を実現
HeraeusWelco AP519, F 498170℃リフロー対応。150µmピッチの微細印刷性に優れ、PoP等の多段リフロー要件に最適化

8. 企業のESG戦略とLTSの未来像:LenovoとIntelの取り組み

樹脂補強型を含む低温はんだ(LTS)テクノロジーの普及は、材料メーカーの技術革新だけで成し遂げられたものではない。

IntelやLenovoといったグローバルなIT・半導体リーダーが、自社のESG(環境・社会・ガバナンス)戦略とサーキュラーエコノミーの実現に向けて、サプライチェーン全体を巻き込んだイニシアチブを推進していることが決定的な推進力となっている。

8.1. LenovoによるSBTi準拠の気候変動対策とLTSの全面展開

Lenovoは、2050年までにバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量をネットゼロにするという目標を掲げ、SBTi(Science Based Targets initiative)の認定を受けた初のPC・スマートフォンメーカーである 。

この目標達成のため、同社は製品の設計段階からサステナビリティを組み込む「R.E.A.L.アプローチ(Responsible design, Ethical materials, Accountable models, Life cycle intelligence)」を採用している 。

LTSテクノロジーは、この持続可能な製造アプローチの根幹をなすイノベーションである。

Lenovoは2017年の導入以降、既に5,000万台以上のノートPC(ThinkPadやThinkBookシリーズを含む)にLTSプロセスを適用して製造を行ってきた 。

これにより、製造工程におけるエネルギー消費を大幅に削減し、これまでに10,000トン以上のCO2排出量を削減することに成功している(これは年間約425万リットル以上のガソリン消費に相当する)。

さらにLenovoは、このLTS技術に関する特許やノウハウを業界に対して無償でライセンス供与(フリーライセンス)し、エレクトロニクス業界全体の脱炭素化を促進している 。

現在ではPCのマザーボードにとどまらず、メモリ、SSD、カメラモジュール、指紋リーダー、WLAN/WWANモジュールといった広範なコンポーネント製造にもLTSの適用領域を拡大している 。

8.2. IntelのClimate Transition Action Planと業界エコシステムの構築

一方、半導体設計と製造をリードするIntelも、2040年までにグローバルオペレーション(Scope 1 & 2)でのGHG排出量をネットゼロにし、2050年までにアップストリームのScope 3排出量をネットゼロにするという野心的な「Climate Transition Action Plan」を推進している

Intelは、プロセッサの電力効率を2030年までに10倍に引き上げる目標を掲げる一方で、製造および実装プロセスにおける環境負荷低減の要としてLTS技術を位置づけている 。

同社はLTSを「ムーアの法則を維持するためのブレイクスルー技術」と定義しており、ピークリフロー温度の低下による反り(Warpage)の低減が、プラットフォームのさらなる薄型化とI/Oの高密度化(微細ピッチ化)を可能にすると分析している 。

さらにIntelは、自社内での技術開発にとどまらず、「Intel Sustainability Summit」の開催や、iNEMI等の業界コンソーシアムにおけるワーキンググループの主導を通じて、サプライヤー、材料メーカー、OEM企業との緊密なエコシステムを構築している 。

JRPを含む次世代LTSペーストの実証や標準化プロセスの推進は、このエコシステムの強力な連携によって加速されているのである。

9. 結論:次世代実装プロセスにおける「トリプル・ウィン」の達成

樹脂補強型低温はんだペースト(Resin-Reinforced LTS / JRP)の実用化は、単なるはんだ合金の変更や材料の置換という枠を遥かに超え、現代のエレクトロニクス製造におけるプロセス、環境、設計の各パラダイムを同時に革新する歴史的なブレイクスルーである。

第一に、「環境保護とカーボンニュートラルの実現」である。

リフロー温度を240℃超から170℃前後にまで劇的に引き下げることは、世界のSMT工場が排出する温室効果ガスを削減し、電力コストを大幅に抑制するための最も直接的で効果的な手段である 。

LenovoやIntelが主導する取り組みは、エレクトロニクス業界全体がSBTiに準拠したネットゼロ目標を達成するための明確な道筋を示している 。

第二に、「プロセス効率の劇的な向上とコスト削減」である。

JRPの最大の技術的価値は、エポキシフラックスによるインシチュの硬化・カプセル化機能により、「アンダーフィル工程を完全に省略できる」点にある 。

専用ディスペンサーでの塗布と長時間のオーブン硬化を要していたボトルネック工程が、標準的なワンパス(One-Pass)のSMTリフローに統合されることで、生産タクトタイムの大幅な短縮、仕掛品(WIP)とCAPEXの削減、そして製造スループットの飛躍的な向上がもたらされる 。

第三に、「薄型・高密度デバイスの歩留まり向上と高信頼性の確保」である。

低温プロセスによって基板とパッケージ間の動的反り(Dynamic Warpage)が抑制されることで、HoPやNWOといった微細ピッチ特有の接合不良が根本から排除される 。

同時に、長年Bi-Sn系合金の普及を阻んできた「脆性」という致命的な壁は、硬化した樹脂フィレットが応力を分散吸収するという物理的アプローチによって打ち破られた。

iNEMIによる厳格なテストデータが証明する通り、JRPを用いたハイブリッド接合部は、熱疲労(Thermal Cycling)試験および落下衝撃(Drop Shock)試験において、従来のSAC305ベースラインに匹敵、あるいはそれを凌駕する極めて高い耐久性を発揮する 。

微細ピッチ部品における樹脂の早期ゲル化リスク(プロファイルの最適化)や、ENIG表面処理における界面強度の最適化など、量産に向けた細かなエンジニアリング的調整は引き続き必要とされる 。

しかし、千住金属工業、MacDermid Alpha、Indium Corporation、Koki、Heraeusといった先端材料メーカーのエコシステムが成熟し、多様なソリューションが提供されている現在、これらの課題は急速に解決へと向かっている。

結論として、「樹脂補強型低温はんだ(JRP)」は、次世代の超薄型・高密度デバイスの製造歩留まりを確保しながら、同時に地球環境保護(ESG目標の達成)と工場の生産性・収益性向上を両立させる、真の「トリプル・ウィン」を実現するテクノロジーである。

今後数年のうちに、モバイル・コンピューティングからIoT、高性能コンピューティング(HPC)、さらには高信頼性が求められる車載エレクトロニクスへと、その適用領域を飛躍的に拡大し、次世代エレクトロニクス実装における新たなグローバルスタンダードとして確固たる地位を築くことが予想される。

引用ソース

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