
徳島県で基板実装やEMS(電子機器受託製造)の発注先を探しているあなたへ。
「徳島県に本当に基板実装ができる工場はあるのか」
「パナソニックや富士通クラスと取引できるレベルの工場が四国にあるか」
「CSPやLGAといった高密度実装にも対応できる工場を探している」
「少量多品種・試作対応から相談できる地元の実装企業が知りたい」
こういった疑問を、この記事で一気に解消します。
徳島県は阿波踊りと鳴門の渦潮で知られる観光地ですが、電子機器製造の分野でも、明治時代創業の歴史を持つ基板実装専業工場や、大手メーカーから少量多品種の基板設計生産まで手掛ける技術企業など、確かな存在感を持つ企業が存在しています。
特に株式会社ルックス電子は、阿波市阿波町に3工場体制(本社工場・第二工場・藍住工場)を持ち、従業員170名・年商9億円(2025年6月期)という徳島県内で突出した規模の基板実装企業です。
パナソニック・富士通・三菱電機・日亜化学工業・レクザム・船井電機といった国内大手との取引実績を持ち、超高密度実装にも対応できる最新鋭設備を擁しています。
この記事では、徳島県内に製造拠点を持つ基板実装・EMS企業3社を、エリア別に住所・電話番号・公式URLとともに徹底解説します。
徳島県で基板実装・EMSを選ぶ前に知っておきたいこと
徳島県の基板実装産業の中心は、阿波市阿波町にある株式会社ルックス電子です。
この企業を理解することが、徳島県の基板実装産業を理解することと、ほぼ同義といっても過言ではありません。
ルックス電子は1906年(明治時代)創業という驚異的な業歴を持ちながら、2022年・2023年と立て続けに工場を新設するという積極的な成長戦略を続けています。
「阿波町から世界にMade in Japanを届ける」を掲げ、生産品はスマートフォン・ノートパソコン・電動アシスト自転車・航空機モニター・CTスキャン解析ボード・信号機制御基板と、私たちの生活に深く関わる多様な製品を製造しています。
FUJI製7連結の最新鋭実装機「NXT IIIc」を導入し、CSP(チップスケールパッケージ)やLGA(ランドグリッドアレイ)といった高密度・狭隣接の難難易度の高い実装も可能にした設備水準は、地方工場の枠を超えた存在感を示しています。
一方で、吉野川市の有限会社エレテックは、大手メーカーから中小企業まで、少量多品種の基板設計生産を手掛ける地域密着型の企業です。
基板設計・製造と電気工事を組み合わせた複合サービスを提供しており、「お客様から依頼された要望を取り入れ製品化する」という開発型のスタンスで発注者に寄り添っています。
小松島市の相生電子株式会社は、ワイヤーハーネス加工を主力とする企業で、はんだ付け加工も手掛けています。
こうした3社の顔ぶれを俯瞰すると、徳島県の基板実装産業は「圧倒的な存在感を持つ大型実装工場(ルックス電子)」と「地域密着型の多能型企業(エレテック・相生電子)」という二層構造になっていることがわかります。
この二層構造を理解した上で発注先を検討することが、最良のパートナー選びへの最短経路です。
徳島県の基板実装・EMSを選ぶ際の4つのチェックポイント
発注先の候補を絞り込む前に、以下の4点を事前に確認しておくことをおすすめします。
実装ライン数と対応できる部品の種類
基板実装において、保有ライン数は生産キャパシティの直接的な指標です。
ルックス電子は実装9ラインを常時稼働させており、このライン数は四国の地方工場としては最高水準です。
また、CSP・LGA等の高密度実装への対応可否は、発注する基板の仕様が高度になるほど重要な選定基準になります。
CSP・LGAの詳細な実装基準については、IPC(国際電子工業連合)の公式サイト(https://www.ipc.org/)でも規格仕様を確認できます。
品質認証の取得状況
ISOの品質・環境マネジメントシステム認証は、取引先に対して品質管理体制の第三者検証を示す重要な指標です。
ルックス電子はISO9001(品質マネジメントシステム)・ISO14001(環境マネジメントシステム)の両認証を取得しており、大手メーカーが要求する品質基準を満たしていることの証拠となっています。
品質認証の取得状況は、初めて取引する工場の信頼性を客観的に判断する際の有効な手がかりになります。
生産ロット数の対応範囲
「試作1枚から発注できるか」「数万枚の量産に対応できるか」によって、最適な工場は全く異なります。
ルックス電子のような大型工場は量産に強く、エレテックのような地域密着型企業は少量多品種・試作対応に強みを持ちます。
自社の生産フェーズ(開発段階・量産移行期・安定量産期)を明確にしてから問い合わせることで、工場側の応答精度と見積もり精度が大幅に上がります。
自社での調達力と工程の一貫性
部品調達・基板実装・検査・梱包・出荷までを一社で完結させられるか否かは、管理コストと納期に直結します。
ルックス電子は部品実装から検査・出荷まで自社内で一貫管理しており、工程間の品質トレーサビリティが確保されています。
一方でエレテックのように回路設計・製品化まで含めて相談できる企業は、設計段階から巻き込んで発注できるという別次元の価値を持っています。
【阿波市エリア】徳島県最大の基板実装工場
阿波市阿波町は徳島県内の基板実装産業の集積地であり、ルックス電子が本社・第二工場・藍住工場(第三工場)の3工場体制でこの地に根を張っています。
株式会社ルックス電子(本社工場・第二工場・藍住工場)
徳島県を代表する基板実装専業企業です。
1906年(明治39年)の創業という120年を超える業歴は、日本の基板実装企業の中でも極めて希少な存在感を示しています。
1980年に法人化し、その後も積極的な設備投資と工場拡張を続け、2022年11月に第二工場、2023年6月には第三工場となる藍住工場を稼働させました。
現在は従業員170名・年商9億円(2025年6月期)という徳島県内で断然トップの規模を誇る基板実装企業として成長しています。
最大の強みは、設備の質と量の両立です。
実装9ラインのうち2ラインにはFUJI製7連結の高性能実装機「NXT IIIc」を導入しており、CSP(チップスケールパッケージ)やLGA(ランドグリッドアレイ)等の高密度・狭隣接の難易度の高い実装が可能になっています。
この設備水準は「世界でもトップレベルの超高密度実装の生産も開始」と自社で表明するほどの自信の裏付けとなっています。
工場内の環境管理も徹底しており、温度25度±5℃以内・湿度45%±5%以内という精密な温湿度管理を常時維持しています。
ISO9001・ISO14001の両規格を取得しており、品質・環境マネジメント体制の第三者認証を備えています。
主要取引先は、パナソニック・富士通・三菱電機・日亜化学工業・レクザム・船井電機という国内大手の名前が並んでおり、同社の技術水準への高い評価を如実に示しています。
生産品の幅広さも特筆に値します。
スマートフォン・ノートパソコン・タブレット、電動アシスト自転車の制御基板、基地局の非常用電源、航空機の座席モニター制御、CTスキャン解析ボード、信号機の制御基板など、生活インフラから最先端機器まで網羅した実績を持ちます。
自社開発事業にも積極的です。
メタルマスクに付着した半田を大気中に飛散させずに回収するユニット「LMC-SAM1」、クリーニング後の目詰まり・異物付着・潰れ半田を自動判定するメタルマスク検査装置「LMJ-SAM3-T」を自社開発し、ネプコン ジャパンに出展するなど、製造現場の課題を技術力で解決する姿勢は、単なる実装の受託会社を超えた存在感を示しています。
「社是:智恵と熱意」「経営理念:智恵を持ちより、熱意で革新的な物づくりを追求しつづけ、Made in Luxを発信する」という言葉には、120年以上積み上げてきた同社の矜持が滲み出ています。
住所(本社工場):〒771-1702 徳島県阿波市阿波町安政89番地の4
TEL:0883-35-5353
公式サイト:https://www.lux-t.co.jp/
【吉野川市エリア】少量多品種・基板設計生産対応企業
吉野川市は徳島県中央部に位置し、吉野川の流域に沿って産業が発達する地域です。
有限会社エレテック(吉野川市山川町)
1996年5月設立、代表:桑原智志。
「大手メーカーから中小の少量多品種の基板設計生産を手掛けています。お客様から依頼された要望を取り入れ製品化することもあります」という公式の一文に、同社の事業スタンスが凝縮されています。
試作・少量多品種という領域での柔軟な対応力が、同社の最大の特徴です。
大量生産ラインを持つ大型工場が対応しにくい「試作1〜数十枚」「製品化の相談から一緒に考えてほしい」というニーズに、吉野川市という地の利を活かして寄り添っています。
電気工事事業も並行して展開しており、土木工事業・とび・土工工事業・電気工事業・保険建築物工事業・舗装工事業・消防施設工事業・水道施設工事業・さく井工事業・電気通信工事業という幅広い施工許可を保有しています。
こうした複合事業体としての強みは、製造設備の電気系統トラブルや工場の電気設備増設といった周辺課題にも自社で対応できるという現場力につながっています。
環境問題に対応したファイバーレジン樹脂舗装の施工実績もあり、企業としての社会的責任意識も持ち合わせています。
基板設計から電気工事・環境配慮型舗装まで、地域のあらゆるニーズに柔軟に対応する「地域の技術パートナー」という存在に近い企業です。
住所:〒779-3403 徳島県吉野川市山川町八幡35番地1
TEL:0883-42-2783
公式サイト:https://eletec.co.jp/
【小松島市エリア】ワイヤーハーネス加工・電子部品製造企業
小松島市は徳島市の南に隣接する港湾都市で、電子部品製造の拠点として相生電子株式会社が活動しています。
相生電子株式会社(小松島市田野町)
1969年創業、1987年設立、資本金2,000万円。
「Wire harness technology center(ワイヤーハーネス技術センター)」を標榜する、ワイヤーハーネス加工を主力とする電子部品製造企業です。
社名の由来は「相生の松」(赤松と黒松が一つの根から生え出た松)に因み、「お客様と共に同じ土壌で良い関係を構築し、共栄できる」という経営理念を体現しています。
技術領域は電線切断・各種圧接・各種圧着・アッセンブリ組立から、シールド線加工・平行線加工・リボン線/フラット線加工・キャブタイヤ加工・マイクコード加工・同軸ケーブル加工、多機種のはんだ付け加工・Dサブ加工・スイッチ加工、マーカーラベル/マークチューブ/捺印/マークバンド/マーキングタイ等の各種表示まで、ワイヤーハーネス加工の全工程を網羅しています。
全製品を社内一貫生産システムで製造し、資材購入から切断・端子圧着・アッセンブリ取付までの各工程をコンピュータによる厳密な検査システムで管理しています。
1日での試作または特注ハーネス製造にも対応可能な即応体制は、急なニーズにも応える現場力の高さを示しています。
2012年に小松島市田野町に移転し、現在の拠点として地域の雇用を支えながら事業を続けています。
住所:〒773-0008 徳島県小松島市田野町字月ノ輪107番地1
TEL:0885-34-9077
公式サイト:https://www.aioidenshi.jp/
徳島県の基板実装・EMS企業 比較一覧表
各社の特徴を一目で比較できるよう整理しました。
| 企業名 | エリア | 主な強み | 認証・資格 | 電話番号 |
|---|---|---|---|---|
| ルックス電子(本社工場) | 阿波市阿波町 | 9ライン・超高密度実装・大手取引実績 | ISO9001・ISO14001 | 0883-35-5353 |
| ルックス電子(第二工場) | 阿波市内 | 量産増強・生産キャパシティ拡大 | ISO9001・ISO14001 | 0883-35-5353 |
| ルックス電子(藍住工場) | 板野郡藍住町 | 第三工場・生産能力さらに拡大 | ISO9001・ISO14001 | 0883-35-5353 |
| 有限会社エレテック | 吉野川市山川町 | 少量多品種・基板設計生産・電気工事 | — | 0883-42-2783 |
| 相生電子株式会社 | 小松島市田野町 | ワイヤーハーネス・はんだ付け | — | 0885-34-9077 |
徳島県の基板実装産業の特徴と今後の展望
徳島県の基板実装産業には、全国的に見ても特徴的な構造があります。
一社集中型、という点です。
ルックス電子という一社が、従業員170名・年商9億円・3工場・9実装ラインという圧倒的な存在感で徳島県の基板実装産業を牽引しています。
この構造は、四国の他の3県(愛媛・香川・高知)とは大きく異なります。
愛媛県にはカトーレック・CELCO JAPANという大手EMSと中小企業群、香川県にはルックス電子と業務提携するレクザムやファイトロニクスなど多様な顔ぶれが存在します。
徳島県の「ルックス電子一社集中型」という構造は、逆説的に言えば、ルックス電子の品質水準が徳島県の基板実装産業全体の品質標準を引き上げているとも解釈できます。
ルックス電子が主要取引先の一つとして名を挙げているレクザム(香川県)も、先述のとおり自社製品の基板実装をルックス電子に委託している取引実績があります。
こうした四国内の企業間サプライチェーンは、地域の製造業が互いに補完し合うエコシステムを形成しています。
今後の展望として注目すべきは、ルックス電子の急速な工場拡張戦略です。
2022年・2023年と2年連続で新工場を稼働させたという事実は、受注が拡大しているという強いシグナルです。
日亜化学工業(阿南市、青色LED世界トップメーカー)が主要取引先の一つであるルックス電子にとって、LED関連製品・光学機器の基板実装という付加価値の高い領域での成長余地は大きいと見られます。
国内回帰(オンショアリング)の流れが加速する中、徳島県という立地の安定性と、ルックス電子が持つ超高密度実装技術の組み合わせは、今後さらに注目される可能性があります。
問い合わせ前に揃えておくべき5つの情報
見積もりをスムーズに進め、正確な回答を得るために、問い合わせ前に以下の5点を整理しておくことをおすすめします。
1点目は、ガーバーデータと基板仕様書です。
外形寸法・層数・板厚・表面処理・ビア種別を明示した資料が必須です。
2点目は、部品表(BOM)と部品調達方針です。
支給品(顧客支給)と調達代行の別、主要部品のメーカー・型番リストを事前に用意しておくと見積もり精度が大幅に向上します。
3点目は、希望ロット数と生産頻度の見込みです。
単発試作なのか、定期量産につながる案件なのかを明示することで、工場側が最適な対応体制とコスト見積もりを提案しやすくなります。
4点目は、はんだ種別(鉛フリー・有鉛)と表面処理の指定です。
RoHS対応(有害物質使用制限)製品かどうかによって、工場内の対応ラインが異なる場合があります。
RoHS指令の詳細については、経済産業省の公式ページ(https://www.meti.go.jp/)でも確認できます。
5点目は、検査要件の明示です。
AOI(自動外観検査)・X線検査・インサーキット検査・機能試験の要否を明確にすることで、見積もり範囲のズレを防ぐことができます。
徳島県のものづくり支援インフラ
徳島県では、製造業を支援する公的機関も整備されています。
公益財団法人とくしま産業振興機構(https://www.our-think.or.jp/)では、中小企業向けの技術相談・専門家派遣・補助金情報の提供など、幅広い支援メニューを展開しています。
また、徳島県立工業技術センター(https://www.itc.pref.tokushima.jp/)では、電子・電気分野の技術相談や試験分析サービスを提供しており、製造品の品質評価や材料分析を委託できます。
発注先探しと並行して、こうした公的支援機関を活用することで、製品開発の加速や補助金の活用による費用削減が期待できます。
さらに、徳島県は「光ファイバー網の整備率が日本一」として知られる高度ICT環境を持つ県でもあり、遠隔地からの電子部品発注・品質管理のデジタル連携という面でも先進的な環境が整っています。
まとめ:徳島県の基板実装・EMS工場、選び方の最終指針
徳島県内には、基板実装・EMS分野で確認できた企業が3社(拠点数は5か所)存在しています。
選び方の最終判断基準を整理します。
超高密度実装(CSP・LGA)・ISO認証・大量生産・大手メーカーとの取引実績を求めるなら、ルックス電子(阿波市)が徳島県内で唯一の選択肢です。
少量多品種・試作対応・回路設計相談・製品化支援まで含めて一体で相談したいなら、有限会社エレテック(吉野川市)が柔軟に寄り添ってくれるパートナーです。
ワイヤーハーネス加工・はんだ付け加工・電子部品組立の実績のある企業に相談したいなら、相生電子株式会社(小松島市)が対応できます。
まず2社以上に同じ仕様で問い合わせを行い、見積もり回答のスピード・精度・担当者の知識レベルを比較することが、最良のパートナー探しへの現実的なアプローチです。
徳島県の基板実装産業は企業数こそ多くないですが、ルックス電子という明治創業・120年超の歴史と最先端設備を兼ね備えた実力工場が、全国トップ水準の品質で受注に応える体制を持っています。
「徳島だから」という先入観ではなく、「徳島だからこそ」という発想で発注を検討していただければ、この記事が少しでも役に立てれば嬉しいです。








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