長崎県の基板実装・EMS工場【2026年最新版】全8社を徹底解説|佐世保・諫早・南島原エリア別完全ガイド

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長崎県で基板実装やEMSの委託先を探しているなら、この記事が最後の調べ物になるはずです。

県内に拠点を持つ全8社の住所・電話番号・公式URL・得意分野を、エリア別にすべて一覧化しました。

さらに「どういう用件の発注者に、どの会社が合うのか」という視点から、現場目線の解説も加えています。

「長崎に工場があるとは知らなかった」「九州内で探したいが、福岡以外の選択肢はあるのか」

そんな疑問を持つ方にとって、長崎県の製造業ポテンシャルは、まだ十分に知られていないのが実態です。

この記事を読み終えたとき、候補会社を3社以内に絞り込んで、すぐに問い合わせに進める状態になることを目標にしています。


目次



長崎県の基板実装・EMS市場の特徴|なぜ長崎に工場があるのか

長崎県は、電子製造の観点でいうと「意外な実力者」の県です。

無線通信機器、デジタルカメラ、半導体周辺デバイス——これらの分野において、長崎県は歴史的に製造拠点が集積してきました。

その背景には、防衛関連産業(佐世保)、精密機器産業(波佐見・佐世保)、三菱電機グループの関連会社が集まる時津・長与エリアという3つの製造クラスターが存在します。

長崎県工業統計(長崎県商工労働部)によると、電気機械・電子部品関連の事業所は県内に一定数存在しており、特に佐世保市・諫早市・西彼杵郡のベルト地帯に集中しています。

発注者の視点でいうと、福岡に集中しがちな九州EMS選定の中で、長崎の工場を候補に入れることには明確なメリットがあります。

大手工場との取引では対応が後回しになりやすい試作・小ロットのニーズに、長崎のEMS企業が柔軟に対応できるケースがあります。

また、防衛・公共系の実績を持つ工場が多いため、高い信頼性と品質管理水準が求められる案件にも対応しやすい土壌があります。

まずはエリア別に全8社を見ていきましょう。




県北エリア(佐世保・波佐見)の基板実装・EMS工場

株式会社九州テン|佐世保市

佐世保市を拠点に、無線通信機器のEMSを長年手掛けてきた実力派です。

富士通グループのパートナー企業として、設計・開発から基板実装、完成品組立まで一気通貫で対応できる体制が整っています。

防衛・公共向けの案件で培った「信頼性第一」の品質文化が、この会社の最大の強みです。

単純に「安く実装してほしい」という発注とは性質が異なります。

品質保証の水準が高く、納期とトレーサビリティを厳格に管理したい案件——たとえば通信インフラ向けや公共系の電子機器——において、九州テンはきわめて有力な候補になります。

フジツウグループのEMSパートナーとしての実績は、国内でも数少ない水準であり、設計段階からの相談にも対応できる点が他のEMS専業会社との大きな差別化ポイントです。

  • 住所:〒857-0405 長崎県佐世保市小佐々町葛籠278-18
  • 電話:0956-80-2000
  • 公式サイト:https://www.qten.co.jp/

新生電子株式会社 佐世保工場|佐世保市

全国展開するEMS大手・新生電子の九州拠点が、この佐世保工場です。

車載機器・産業機器向けの高精度な基板実装ラインを保有しており、量産対応における安定供給力が強みです。

新生電子は本社(関東)を含めた全国ネットワークでの一括対応が可能なため、「関東に本社があり、九州でも生産したい」というメーカーにとって、サプライチェーンの組み方に柔軟性が生まれます。

長崎の工場でありながら、本社の品質・技術標準が全拠点で統一されているため、発注側の管理コストを下げられる点も評価されています。

車載向けの実装経験が豊富であり、品質管理体制もISOベースで整備されています。

「品質を落とさずに九州でも生産したい」というニーズに対して、真っ先に検討すべき会社の一つです。


和田電器株式会社 佐世保工場|佐世保市

電子制御機器やLED関連の基板実装に強みを持ち、多品種少量のニーズに柔軟に対応できる工場です。

「量産前提ではない、試作から始めたい」「ロット数が少なくても断られない工場を探している」——こうした声に応えられる数少ない長崎の実装会社の一つです。

実装専業のスペシャリスト集団として、顧客の図面に対して加工上の問題点や改善案を提案できる技術力を持っています。

LED関連や照明制御系の基板において、地域内での実績が豊富です。

試作対応から小ロット量産へのスムーズな移行を考えている場合、最初の相談先として強くおすすめできます。


長崎キヤノン株式会社|東彼杵郡波佐見町

キヤノンのデジタルカメラ生産拠点として、世界最高水準の自動化ラインと高密度基板実装技術を誇る大規模工場です。

ここでの実装技術は、コンシューマー向け精密機器という最も厳しい品質基準の下で磨かれています。

0.4mmピッチ以下の微細実装、高密度BGAの搭載、多層基板への複合実装——こうした高難易度の実装ノウハウが蓄積されている点で、長崎キヤノンは他の工場と一線を画します。

キヤノングループ向けの内製が主体であり、外部からの受託については直接の問い合わせが必要ですが、長崎県の実装技術水準を語る上では欠かせない存在です。

長崎における「SMT技術の頂点」として位置づけられる工場であり、この地域に高度な実装技術者が育つ背景の一因にもなっています。

  • 住所:〒859-3793 長崎県東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷925-1
  • 電話:0956-85-1111
  • 公式サイト:https://nagasaki.canon/



県央・県南エリア(諫早・時津・長与)の基板実装・EMS工場

東京エレクトロン デバイス長崎株式会社|諫早市

産業用コンピュータや画像処理ボードの開発・製造を中核事業とし、設計から基板実装、システム組立までをワンストップで提供する企業です。

「実装だけでなく、設計段階から一緒に考えてほしい」という発注者にとって、東京エレクトロン デバイス長崎は非常に価値の高いパートナーになります。

親会社の東京エレクトロン デバイス(TED)は半導体・電子部品の専門商社でもあるため、部品調達力が高く、特殊なデバイスや入手困難なICを含む設計への対応力が他のEMS企業と比べて格段に高いのが特徴です。

産業用機器や計測機器の開発フェーズにある企業が、「設計から量産まで一社で完結させたい」と考えるなら、まず相談すべき会社です。

半導体産業が集積する諫早エリアの中核的な電子製造企業として、長崎県の技術水準を牽引しています。


長崎菱電テクニカ株式会社|西彼杵郡時津町

三菱電機グループの一員として、社会インフラや産業機器向けの高品質な基板実装・制御盤製作を手掛ける企業です。

三菱電機グループという看板は、単なるブランドではありません。

品質管理の標準・プロセスの厳格さ・エンジニアリングの深さが、グループ全体で統一されているという事実を意味します。

社会インフラ系(電力・交通・上下水道)や産業制御装置に用いられる基板は、民生品とは比較にならないほど高い信頼性要件が課せられます。

長崎菱電テクニカは、そうした厳しい基準の下で基板実装・組立を行ってきた実績を持っており、同等水準の品質が求められる案件への対応力は、長崎県内でトップクラスです。

グループの枠を超えた外部受託については直接の問い合わせが必要ですが、長崎の実装技術の厚みを示す重要な存在です。


株式会社コム・ハーツジャパン|西彼杵郡長与町

多品種・少量・短納期の実装に特化した、長崎県の中では数少ない「中小規模で小回りが利くEMS」です。

試作から小ロット生産まで、柔軟な対応力が最大の強みとされています。

大手EMS企業では受け付けてもらえないような「1枚から、すぐに」という依頼に応えられる体制を整えている点で、開発初期フェーズの企業や大学・研究機関からの発注にも適しています。

「大手に頼むと最低ロット数が多すぎる」「試作段階で量産ラインに乗せるのは早すぎる」——こうした現場の悩みに寄り添える数少ない長崎の実装会社です。

長与町というロケーションは、長崎市・諫早市・佐世保市いずれへのアクセスも比較的良好であり、県内各エリアからの発注者にとって訪問しやすい立地でもあります。




島原エリアの基板実装・EMS工場

筑波エレクトロン株式会社 長崎工場|南島原市

フレキシブル基板(FPC)の実装と、モバイル機器向け高密度実装を強みとする大手工場の長崎拠点です。

FPC実装は、リジッド基板とは全く異なる難しさがあります。

薄くたわむ基板を安定して搬送し、微細なパターンに確実に部品を実装するためには、専用設備と熟練したノウハウが不可欠です。

筑波エレクトロンはこの領域に特化した実績を持ち、スマートフォン・ウェアラブルデバイス・医療用センサーなど、小型・軽量・高密度が求められる製品の実装において高い技術水準を誇っています。

南島原市という立地は、一見アクセスが不便に感じられるかもしれません。

しかし量産案件においては、工場の設備水準と技術力が立地よりはるかに重要です。

「FPCが絡む製品の量産先を九州で探している」というニーズに対して、筑波エレクトロン長崎工場は有力な選択肢の一つです。




長崎県の全8社 完全比較表

企業名所在市町電話番号主な強み
株式会社九州テン佐世保市0956-80-2000無線通信・防衛・公共向けEMS
新生電子(株)佐世保工場佐世保市0956-20-5011車載・産業機器・大手ネットワーク
和田電器(株)佐世保工場佐世保市0956-64-3135試作・小ロット・LED関連
長崎キヤノン(株)東彼杵郡波佐見町0956-85-1111高密度SMT・精密機器
東京エレクトロン デバイス長崎(株)諫早市0957-25-2001設計〜実装一貫・産業用コンピュータ
長崎菱電テクニカ(株)西彼杵郡時津町095-881-1421社会インフラ・三菱電機グループ品質
(株)コム・ハーツジャパン西彼杵郡長与町095-887-3115多品種少量・短納期・試作対応
筑波エレクトロン(株)長崎工場南島原市0957-86-5331FPC実装・モバイル・高密度量産



あなたの発注条件に合う会社はどれか|用途別の選び方

基板実装の委託先選びで最も重要なのは、「スペックが合うか」よりも「自分の発注フェーズと目的が合うか」です。

多くの発注ミスは、量産向けの大手EMS工場に試作を持ち込んだり、試作特化の小規模工場に量産を依頼したりするミスマッチから生まれます。

以下の視点で候補を絞り込んでください。

試作・小ロットを最優先するなら

コム・ハーツジャパンと和田電器の2社が最優先候補です。

この2社はともに、大手が苦手とする少枚数・短納期・多品種への柔軟対応を得意としています。

開発フェーズや評価試作の段階では、「速く作れるか」「細かい変更に対応してくれるか」が最大の価値であり、コスト最適化はその次です。

量産・安定供給を重視するなら

九州テン、新生電子佐世保工場、筑波エレクトロン長崎工場の3社が有力です。

特に新生電子は全国拠点のバックアップ体制があるため、BCP(事業継続計画)の観点でも安定しています。

九州テンは長年の防衛・公共向け実績から、品質管理と納期遵守の信頼性が非常に高い水準にあります。

設計から実装まで一貫依頼したいなら

東京エレクトロン デバイス長崎が一番の選択肢です。

「基板設計は自社でできないが、製品の要件定義はできる」という状況であれば、この会社への相談が最もコストパフォーマンスの高い解になります。

設計と実装を別会社に依頼すると、認識のズレによる手戻りコストが発生しやすくなります。

一貫対応できる会社を選ぶことは、品質だけでなく総コストとスケジュールの安定にも直結します。

FPC・高密度実装が必要なら

筑波エレクトロン長崎工場が最有力です。

FPCの実装は専門設備と経験なしには対応できない領域です。

「リジッド基板と同じ感覚でどこでも発注できる」と思っていると、後で大きな問題になります。

最初から専門の工場に相談することが、結果として最も速く、安く、品質を確保できる道です。

社会インフラ・高信頼性案件なら

長崎菱電テクニカと九州テンが対象になります。

この2社は、民生品よりもはるかに厳しい品質基準の下で長年の実績を積んでいます。

電力・交通・通信インフラ向けの機器、または長期間の現場稼働が求められる産業機器においては、使用部品の選定からはんだ付け品質の管理まで、民生品とは全く異なる水準が求められます。

こうした案件を得意とする工場に最初から依頼することが、後工程での手戻りをゼロにする最短ルートです。




長崎の基板実装会社に発注する前に確認すべき5つのポイント

どの会社に問い合わせる場合も、最初に以下の5点を自社で整理してから連絡することをおすすめします。

ここを曖昧にしたまま問い合わせると、工場側も見積もりができず、「追って連絡します」のまま数週間が経過するという事態になりがちです。

1. 基板仕様を整理する

サイズ(縦×横mm)、層数、部品の実装面(片面か両面か)、最小部品サイズ(0402以下か)、BGAやCSPの有無——これらを一覧にしてください。

特にBGAの有無は、X線検査設備を持つ工場かどうかの選定に直結するため、最初から明確にしておく必要があります。

2. ロット数と将来の展開を伝える

「今回は試作5枚、ゆくゆくは月産500枚を目指したい」という情報は、工場にとって非常に重要な判断材料です。

将来の量産見込みがある場合、工場側も試作段階から量産を見越した準備(治具・プロセス設計)をしてくれます。

最終的な総コストが大きく変わってくるため、遠慮せずに将来の見通しを伝えましょう。

3. 部品の支給か工場調達かを決める

支給部品(顧客が調達して持ち込む)か、工場が一括調達するかで、見積もりの前提が大きく変わります。

特に入手困難な部品がある場合は、工場の調達ネットワークが解決策になることもあります。

東京エレクトロン デバイス長崎のように商社機能を持つ会社は、この点で特に頼りになります。

4. 検査の要件を明確にする

外観検査のみで良いのか、通電試験が必要か、X線検査が必須か——検査レベルによって工場の設備要件も変わります。

IPC-A-610(電子機器の受け入れ基準)などの規格準拠が必要な案件では、最初からその旨を伝えてください。

IPC規格については、IPC公式サイト(英語)も参考になります。

5. 希望納期と優先順位を伝える

「納期優先か、コスト優先か」は、工場の生産計画に大きく影響します。

「いつまでに必要か」に加えて、「多少コストが上がっても納期を守ってほしい」か「納期に多少余裕があってもコストを下げたい」かを明確にすることで、工場側の提案の質が格段に上がります。




長崎県の基板実装産業を取り巻く環境と今後の展望

2026年現在、日本の基板実装・EMS業界は大きな構造変化の中にあります。

中国工場の人件費上昇と地政学的リスクの高まりを背景に、「国内回帰」の流れが加速しており、九州・長崎エリアのEMS企業にとっては追い風の局面です。

特に防衛・公共向けの案件においては、国内製造要件が強化される方向性が明確であり、九州テンや長崎菱電テクニカのような信頼性の高い国内工場への需要はさらに高まることが見込まれます。

一方、EMS企業が直面する課題として「技術者・実装オペレーターの人手不足」があります。

長崎県の製造業全体でもこの傾向は顕著であり、各社が自動化投資を加速させています。

長崎キヤノンのような大規模工場での自動化ノウハウが、地域全体の技術水準底上げにつながっている側面もあります。

また、EMS各社においてAI・画像処理を活用した外観検査(AOI)の高度化が進んでおり、微細実装品質の保証レベルが年々向上しています。

発注者の立場から見ると、「2〜3年前に断られた仕様が今なら対応できる」ということも起こり得るため、過去に問い合わせてNGだった会社を改めて当たってみる価値は十分にあります。




長崎県のEMS・基板実装会社に問い合わせる際のテンプレート

問い合わせに慣れていない場合でも、以下のフォーマットを使えばスムーズにやり取りが始まります。

コピーして使ってください。

件名:【基板実装のご相談】試作(○枚)/長崎県外からの発注/納期○月○日希望

ご担当者様

○○株式会社の○○と申します。

基板実装(試作・小ロット)についてご相談したく、ご連絡いたしました。

【基板仕様】サイズ:○mm×○mm / 層数:○層 / 実装面:片面/両面

【ロット】今回:○枚(将来的には月産○枚を想定)

【部品手配】支給 or 工場手配(ご相談可)

【部品点数】ユニーク○種、総点数○点(BGA:有/無)

【希望納期】○月○日

【検査】外観検査 / 通電確認 / X線(ご相談)

添付データ:ガーバーデータ、BOM、実装座標(準備中の場合はその旨ご連絡します)

ご対応の可否と、見積もりに必要な追加情報をご教示いただければ幸いです。

よろしくお願いいたします。




まとめ|長崎県の基板実装・EMS工場を選ぶなら、まずエリアと用途で絞り込む

長崎県には、規模・得意分野・対応力のそれぞれが異なる8社の基板実装・EMS工場が存在します。

どれが「最良」かは、発注者の状況によって変わります。

一番の間違いは、「とりあえず有名なところ」に問い合わせることです。

自分の発注フェーズ(試作・小ロット・量産)、求める品質水準(民生品・産業機器・インフラ)、設計の完成度(設計完了済み・設計から依頼)の3軸を整理して、最も近い会社から順に問い合わせていくのが最速の方法です。

この記事で紹介した8社は、それぞれに異なる強みを持ちながら、長崎県の電子製造産業を支えている企業群です。

一社でも「ここに相談してみよう」と感じた会社があれば、ぜひこの記事を参考にして最初の一歩を踏み出してみてください。

問い合わせること自体にコストはかかりません。

最初の問い合わせが、発注先選定の最大のステップです。




参考・関連情報


※本記事に掲載している住所・電話番号・URLは調査時点(2026年)の情報です。

移転・変更の可能性があるため、お問い合わせ前に各社の公式サイトまたは法人登記情報にてご確認ください。

また、外部からの受託の可否・最低ロット数・対応可能な実装仕様については、各社のご担当者に直接確認されることをおすすめします。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • […] 長崎県内で基板実装・組立してる会社 […]

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