
秋田県内で基板実装やEMS(電子機器受託製造)の委託先を探しているが、どの工場に声をかければいいか分からない。
そんな悩みを抱えながら検索を重ねても、全国規模の情報ばかりが出てきて、秋田県内の工場だけをピックアップできないと感じている方は多いはずです。
秋田県は、TDKをはじめとする世界的な電子部品メーカーの主要製造拠点が集積する東北屈指の電子機器産業エリアです。
ソニーラジオを半世紀以上生産してきた十和田オーディオ、月産実装打点数3億点超の羽後電子、東北圏内で車載LEDランプ基板の生産量ナンバーワンを誇る小滝電機製作所など、全国水準でも高い技術力を持つ工場が秋田県内に多く立地しています。
本記事では、公開情報をもとに確認できた秋田県内の基板実装・EMS対応工場を15社調査し、各社の住所・電話番号・認証・得意分野を網羅的にまとめました。
エリア別(県央・沿岸、県南、県北)に整理しているため、物流コストや工場訪問の観点でも活用できます。
最後まで読んで、自社に最適なパートナー探しの第一歩に役立ててください。
秋田県で基板実装・EMS委託先を探すメリット
秋田県内の工場を選ぶことには、距離や費用面だけでなく、技術的な観点からも合理的な理由があります。
TDKグループが育てた高度な実装技術の裾野が広い
秋田県にかほ市と由利本荘市には、積層セラミックコンデンサや積層インダクタで世界トップシェアを誇るTDKグループの工場が集積しています。
この影響で、TDKの品質基準を満たしてきた地域の協力工場・サプライヤーにも高い実装技術と品質管理ノウハウが蓄積されています。
たとえば羽後電子株式会社は「TDK由利本荘」を主要取引先に持ち、月産3億8,000万点を超える圧倒的な実装規模を誇る大手実装専業工場です。
TDKクラスの品質要求を日常的に満たしてきた工場と取引することで、委託先の技術水準を間接的に担保できる点は、秋田県内工場を選ぶ大きなメリットです。
民生機器〜車載まで幅広い製品分野の実績がある
十和田オーディオ株式会社は1974年から50年以上にわたってソニーのラジオを手掛けてきた工場です。
民生用機器の高品質量産から、近年では医療機器・車載機器まで対応分野を広げており、多彩な製品カテゴリの実装実績がある工場が秋田県内に複数存在します。
株式会社小滝電機製作所は車載LEDランプ基板の生産量で東北圏内ナンバーワンを誇り、国内大手自動車メーカーのTier1(1次サプライヤー)への供給実績を持っています。
東北エリアの製造業ネットワークと連携しやすい
秋田県は青森・岩手・山形・宮城など東北各県と隣接しており、東北エリア全体での製造サプライチェーンを構築しやすい地の利があります。
北斗通信工業株式会社は岩手県遠野市にも工場を持ち、秋田・岩手の2拠点体制で東北全体の顧客ニーズに対応しています。
物流の観点では、大曲IC・横手IC・能代南ICなど東北自動車道・秋田自動車道のインターチェンジへのアクセスが整備されており、関東・仙台方面への輸送コストも合理的な水準に収まります。
試作から大量生産まで対応する多様な規模の工場が揃う
鹿角エヌ・シー・エル株式会社のように「小ロット生産が得意で部品購入から対応可能」な工場から、羽後電子株式会社のように「月産3億8,000万点超の大量生産」に対応する工場まで、規模の異なる工場が秋田県内に混在しています。
開発初期の試作フェーズから量産移行まで、同一エリアの工場ネットワークで完結できる可能性があることも、秋田県の強みです。
秋田県の基板実装・EMS工場15社を徹底解説
以下は公開情報をもとに確認できた秋田県内の基板実装・EMS対応工場の詳細情報です。
各社への問い合わせ前に、必ず公式サイトや直接確認で最新情報をご確認ください。
県央・沿岸エリア(秋田市・男鹿・潟上・井川)
秋田市を中心としたこのエリアには、フレキシブル基板加工・通信機器製造・精密機器組立など、多様な技術を持つ工場が集積しています。
株式会社ホクシンエレクトロニクス(秋田市)
秋田市に本社・西工場・東工場の3工場を構える電子機器製造会社で、フレキシブル基板(FPC)加工・検査を主力事業に持ちます。
ISO9001を取得し、半導体製造装置・液晶製造装置のユニット組立、ハーネス加工、アンテナ・通信機器製造まで幅広く対応しています。
秋田県産業技術センター内に開発研究室を設け、医療機器向け超音波流量計・超音波酸素濃度計などの自社製品開発にも取り組む、製造受託と自社開発を両立させた工場です。
富山県にもロジスティクス部門を持ち、部品管理・倉庫管理にも対応しています。
従業員は男性112名・女性137名の計約250名規模。
会社名:株式会社ホクシンエレクトロニクス
住所:〒010-0063 秋田県秋田市牛島西一丁目4番10号
TEL:018-837-0811 FAX:018-837-0812
URL:http://www.hokushin-elec.co.jp
認証:ISO9001
得意分野:FPC加工・検査、半導体製造装置ユニット、ハーネス加工、アンテナ・通信機器、医療機器自社開発
株式会社五洋電子(潟上市)
KOKUSAI ELECTRICグループの電子機器メーカーとして、海外向け業務用無線通信機器・半導体/FPD用制御ユニット・放送/映像機器の電子機器製造を専門としています。
親会社の技術基盤を背景に高い品質管理体制を持ち、通信インフラ・産業機器分野の電子機器製造で安定した実績を積んでいます。
埼玉県熊谷市に営業所、宮城県柴田郡柴田町にも拠点を持つ多拠点体制です。
会社名:株式会社五洋電子
住所:〒010-0201 秋田県潟上市天王字鶴沼台43-224
TEL:018-878-5281 FAX:018-878-5557
URL:https://www.kokusaidenki.co.jp/goyo/
得意分野:業務用無線通信機器、半導体/FPD制御ユニット、放送/映像機器製造
株式会社武藤電子工業(男鹿市)
「回路設計から基板実装まで一貫生産」を標榜する男鹿市の電子機器製造会社です。
電子回路の設計(ソフトウェア含む)から電子部品調達・実装組立・完成品製造まで社内で一貫対応できる体制が強みで、0603チップに対応した高精度実装機を保有しています。
自動改札機搬送部組立・ゴルフカート基板・車載用電子チャイム・ETC制御機器・人工衛星用追跡システム・電子計測器と、産業機器から宇宙関連まで幅広い製品実績を持ちます。
主要取引先には昭和電工マテリアルズ・ニコン・東芝ソシオシステムズ・東映通信工業・マーレエレクトリックドライブズジャパンなどが並ぶ実績豊富な工場です。
会社名:株式会社武藤電子工業
住所:〒010-0341 秋田県男鹿市船越字内子346
TEL:0185-35-3257 FAX:0185-35-2958
URL:https://www.muto-elec.co.jp/
得意分野:回路設計〜実装一貫生産、0603チップ対応、産業機器・通信機器・精密機械組立
株式会社プレテック(男鹿市)
精密板金加工・焼付塗装・組立配線・基板実装まで対応するトータル製造受託会社です。
筐体を含む電子機器全体の受託製造が可能で、基板単体の実装だけでなく、製品完成品としての組立まで一貫して依頼できます。
会社名:株式会社プレテック
住所:〒010-0535 秋田県男鹿市船川港本山門前字垂水141
TEL:0185-27-2239
URL:https://www.pre-tech.co.jp/
得意分野:精密板金加工、焼付塗装、組立配線、基板実装、筐体含む完成品組立
株式会社アイセス(南秋田郡井川町)
自然エネルギー事業のほか、制御盤製造・電子機器の設計・実装・組立を手掛ける井川町の製造会社です。
会社名:株式会社アイセス
住所:〒018-1512 秋田県南秋田郡井川町北川尻字下田面替場11-1
TEL:018-874-3252
得意分野:制御盤製造、電子機器設計・実装・組立、自然エネルギー事業
県南エリア(横手・大仙・由利本荘・にかほ)
TDKグループの大規模工場群と由利ホールディングスグループが集積する、秋田県内で最も電子部品産業が充実したエリアです。
微細実装技術・高密度実装・精密洗浄など高度な技術を持つ工場が多く立地しています。
横手精工株式会社(横手市)
YURIホールディングスグループの中核電子機器製造会社で、1981年の創業以来プリント基板の実装・組立を主体に事業を拡大してきました。
車載・アミューズメント・医療・セキュリティ・IoT関連機器向けの基板実装から、半導体・産業用装置の組立まで、設計開発から量産まで全工程を一貫して対応できる体制が強みです。
自社開発製品として、BLEモジュールと交通安全講習用VRシミュレーションシステム(歩行環境シミュレータ「わたりジョーズ君」)も展開しており、単なる受託生産にとどまらない提案力を持っています。
横手市内に本社・平鹿・金沢の3事業所と秋田市新屋に事業所を持つ多拠点体制で、複数ラインを活用した柔軟な生産対応が可能です。
会社名:横手精工株式会社
住所(本社):〒013-0811 秋田県横手市安本字南御所野10-18
TEL:0182-32-5211
住所(秋田事業所):〒010-1633 秋田県秋田市新屋鳥木町1-71
URL:https://yuri-hd.co.jp/ypi/
得意分野:車載・医療・IoT・アミューズメント向け基板実装、産業用装置組立、BLEモジュール・VRシステム自社開発
由利工業株式会社(由利本荘市)
YURIホールディングスグループに属する1955年9月設立の老舗電子部品製造会社です。
資本金5,000万円・従業員550名という秋田県内でも大規模な体制を持ち、スマートフォン・パソコン・自動車などあらゆる電子機器に使われる積層セラミックチップコンデンサの製造を60年以上にわたって専門に手掛けてきました。
5Gや自動運転・IoT・ロボティクスなど成長産業において不可欠な電子部品の製造拠点として、国内外から高い評価を受けています。
近年は電子部品製造で培った知識・経験を活かし、精密洗浄・二次電池受託試験という2つの新事業にも進出しています。
ベトナムにも生産拠点(SEIKO INDUSTRY VIETNAM CO.,LTD.)を有するグローバル体制です。
会社名:由利工業株式会社
住所:〒018-0604 秋田県由利本荘市西目町沼田字新道下2-659
TEL:0184-33-2140 FAX:0184-33-4338
URL:https://yuri-hd.co.jp/ykk/
得意分野:積層セラミックチップコンデンサ製造、精密洗浄、二次電池受託試験
北斗通信工業株式会社(大仙市)
「プリント基板実装のプロ集団」を自認する1975年設立のEMS専業会社で、従業員106名・大仙市内に4拠点と岩手県遠野市にも工場を持つ多拠点体制を構築しています。
プリント基板の高密度実装(CSP・BGA・0603対応)から完成品組立まで一貫生産し、部材調達・実装・ユニット組立・完成品組立・検査・出荷梱包・自社便納品まで一括受託できる体制が強みです。
試作・多品種少ロットから量産まで幅広く対応し、主要取引先にはSMC・日本アンテナ・五洋電子・フジクラプリントサーキット・ニデックインスツルメンツ秋田などが名を連ねています。
「品質・納期・コストを頑なに守り、世界に誇るニッポンのモノ作りMade in Japanブランドをみちのく秋田の地で支える」という経営姿勢で、安定した受託製造実績を持つ工場です。
会社名:北斗通信工業株式会社
住所(本社事務所・本社工場):〒014-0001 秋田県大仙市花館字中台26-1
TEL:0187-88-8724 FAX:0187-88-8725
住所(美郷工場):〒019-1404 秋田県仙北郡美郷町六郷字小安門207 TEL:0187-84-3707
住所(川目事業所):〒014-0066 秋田県大仙市川目字上総川43 TEL:0187-88-8965
URL:https://www.hokuto-ds.co.jp/
得意分野:高密度基板実装(CSP・BGA・0603対応)、部材調達〜完成品組立一貫生産、自社便納品
株式会社キョウリツ電子(横手市)
基板実装・組立・検査・改造業務を専門に行う横手市の電子部品製造会社です。
半導体工場配電設備用ワイヤーハーネスの組立や実装基板の検査を得意とし、小ロット・試作から量産まで対応できる体制を持ちます。
会社名:株式会社キョウリツ電子
住所:〒013-0071 秋田県横手市八幡字十二柳242番
TEL:0182-35-7040
得意分野:基板実装・組立・検査・改造、ワイヤーハーネス組立
光山電気工業株式会社 秋田工場(大仙市)
群馬県中之条町に本社を持つ光山電気工業の専門工場として、ハイブリッドIC(HIC)製造に特化した大仙市の実装工場です。
半導体ベアチップをセラミック・有機・FPC・メタル基板に搭載し、ワイヤーボンディング(金線・アルミ線対応)・樹脂封止(カバーリング)まで一貫して行います。
電源用アルミベース基板へのパワーデバイス搭載、SIP/DIP/QFN等の各種パッケージ対応、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙用電子部品組立認定を受けているという特異な実績を持ちます。
NECプラットフォームズ・日本信号・アズビルなどとの取引実績があり、高信頼性機器向けの実装専門工場として機能しています。
会社名:光山電気工業株式会社 秋田工場
住所:〒014-0004 秋田県大仙市泉町4番52号
TEL:0187-63-2311 FAX:0187-63-7510
URL:http://www.kohzan.co.jp/akita/
得意分野:ハイブリッドIC(HIC)、ベアチップ実装、ワイヤーボンディング、COB実装、宇宙用部品対応
羽後電子株式会社(にかほ市)
秋田県内でも最大規模の実装専業会社であり、SMT自動部品装着装置を本社工場19系列保有するという圧倒的な設備規模を持ちます。
月産実装打点数は本社工場2億4,180万点・本荘工場1億3,500万点の計3億7,680万点超という大量生産体制を構築しており、LGA・BGA・CSP・0402サイズチップ部品の高密度実装から組立完成品まで一貫対応できます。
窒素フロー設備を使った環境配慮型実装を採用し、少量多品種から大量生産まで幅広いニーズに柔軟対応。
主要取引先にTDK由利本荘・佐鳥電機・ヤマセエレクトロニクス・山口電機工業が並ぶ、TDKグループの品質基準をクリアしてきた信頼性の高い実装工場です。
設立以来30年超の実装経験に基づく実装技術は、秋田県内トップクラスの水準にあります。
会社名:羽後電子株式会社
住所:〒018-0402 秋田県にかほ市平沢字家ノ後91番地
TEL:0184-35-4242
得意分野:大規模SMT実装(月産3.7億点超)、LGA・BGA・CSP・0402対応、N2リフロー、少量多品種〜大量生産
県北エリア(鹿角・大館・能代・八峰)
北東北の物流拠点に近く、大手メーカーから長年にわたってEMS受託を行ってきた高い技術力と信頼性を持つ工場が立地しています。
十和田オーディオ株式会社(鹿角郡小坂町)
1974年7月設立、ISO9001取得、従業員196名。TOWADA GROUPの国内核心製造拠点として、50年以上にわたって精密電子機器のEMSを手掛けてきた秋田県北エリアを代表するEMS工場です。
ソニーラジオを筆頭に、民生用機器・産業用機器・医療機器・車載機器まで幅広い電子機器の基板実装から最終完成品組立まで一貫生産できる体制を持ちます。
表面実装月産2,400万点(挿入部品ラジアル600万本・アキシャル400万本含む)という規模で稼働しており、2直3交代24時間稼働体制とフレキシブルな生産ライン対応も確認されています。
グループ会社の十和田エレクトロニクス株式会社では設計・試作フェーズから対応しており、企画から設計・試作・製造まで一貫したトータルEMSサービスを提供しています。
2024年7月に秋田県企業誘致推進協議会から50年超の事業継続と地域貢献として表彰された実績も持ちます。
会社名:十和田オーディオ株式会社
住所(本社・工場):〒017-0201 秋田県鹿角郡小坂町小坂字大稲坪98番地
TEL:0186-29-2560 FAX:0186-29-2902
住所(鹿角工場):〒018-5331 秋田県鹿角市十和田山根字上ノ平1-3
URL:https://www.towada-gp.com/
認証:ISO9001
得意分野:民生・産業・医療・車載機器EMS、基板実装〜完成品組立一貫生産、表面実装月産2,400万点
株式会社小滝電機製作所(大館市)
「車載用LEDランプ搭載基板の生産量は東北圏内ナンバーワン」という圧倒的な実績を持つ大館市の車載特化型EMS会社です。
国内大手自動車照明メーカーから委託を受け、ヘッドランプ・サイドターンランプ・ストップランプなど車載用外装LEDランプユニットの材料調達から実装・組立まで一貫生産しています。
製品は国内自動車メーカーの部品として世界各地に供給されており、Tier1への安定納入実績が信頼性を裏付けています。
生産に必要な設備・装置を全て自社で設計・開発・内製化することで、コスト競争力と納期短縮を両立しているのが特徴です。
自社開発製品としてBluetooth/2.4GHz無線モジュール・CCDカメラモジュール・圧力/画像センサー・光質センサーも展開しており、受託製造だけでなく製品開発能力も持ちます。
主要取引先:小糸製作所・エレマテック・東プレ等。
会社名:株式会社小滝電機製作所
住所:〒017-0012 秋田県大館市釈迦内字上袋6番地6
TEL:0186-59-7131 FAX:0186-59-7132
URL:http://www.otaki-elc.co.jp/
得意分野:車載用LEDランプ基板(東北No.1)、車載EMS受託、受託設計・製品OEM供給、自社設備内製化
鹿角エヌ・シー・エル株式会社(鹿角市)
SMT基板実装に特化した1986年創業の鹿角市の実装専業工場です。
4ラインのSMTラインを土日含む24時間2直体制で稼働させ、通信・医療・工業計測・半導体検査装置等の各種制御装置の基板実装・組立を専門としています。
最新型実装機(FUJI製AIMEEXIII-c)の導入により、0402極小チップから74mm角大型部品まで対応可能な幅広い実装スペックを持ちます。
医療機器製造業許可を取得しており、医療機器向けの基板実装にも法令面で対応済みです。
主要取引先(医療分野)にはプレシジョン・システム・サイエンス・ケープ・メトランへの納入実績があり、DNA抽出装置・介護ベッド・人工呼吸器・体温サーモカメラの基板も供給しています。
量産はもちろん小ロット生産にも対応し、部品購入からの受注も承っています。
会社名:鹿角エヌ・シー・エル株式会社
住所:〒018-5334 秋田県鹿角市十和田毛馬内字南陣場56番地
TEL:0186-35-3911 FAX:0186-35-3914
認証:医療機器製造業許可
得意分野:SMT専業(4ライン24時間稼働)、医療機器向け実装、通信・工業計測・半導体検査装置対応
株式会社八森電子デバイス(山本郡八峰町)
1985年1月設立、住友金属鉱山・大森グループ共同出資の資本金5,000万円・従業員40名の電子機器製造会社です。
基板実装・組立・検査、各種電子機器生産(工数請負・部品調達)を事業とし、医療機器製造業許可(カテゴリ2:特定保守管理医療機器)を取得しています。
異型基板の部品挿入からフローソルダー対応が可能で、画像診断装置によるはんだ付け精度の品質保証体制を持ちます。
小ロット・多品種・短納期に柔軟対応できる機動性の高い工場として機能しており、主要取引先はミツミ電機・住友金属鉱山です。
八峰町という山本郡沿岸部に立地しており、能代市方面の企業との連携もしやすい位置にあります。
会社名:株式会社八森電子デバイス
住所:〒018-2643 秋田県山本郡八峰町八森字家の上166-2
TEL:0185-77-3383 FAX:0185-77-3388
URL:https://www.shirakami.or.jp/~device-2/
認証:医療機器製造業許可(カテゴリ2)
得意分野:基板実装・組立・検査、医療機器製造、異型基板対応、小ロット・多品種・短納期対応
【早見表】秋田県の基板実装・EMS工場一覧
| 会社名 | 所在市町村 | TEL | 主な認証・特徴 |
|---|---|---|---|
| 株式会社ホクシンエレクトロニクス | 秋田市 | 018-837-0811 | ISO9001、FPC・ハーネス・半導体装置ユニット |
| 株式会社五洋電子 | 潟上市 | 018-878-5281 | KOKUSAIグループ、通信機器・産業機器 |
| 株式会社武藤電子工業 | 男鹿市 | 0185-35-3257 | 回路設計〜実装一貫、精密機械組立 |
| 株式会社プレテック | 男鹿市 | 0185-27-2239 | 精密板金・組立配線・基板実装 |
| 株式会社アイセス | 南秋田郡井川町 | 018-874-3252 | 制御盤・電子機器設計実装 |
| 横手精工株式会社 | 横手市 | 0182-32-5211 | 車載・医療・IoT・BLEモジュール自社開発 |
| 由利工業株式会社 | 由利本荘市 | 0184-33-2140 | 積層セラミックコンデンサ・精密洗浄 |
| 北斗通信工業株式会社 | 大仙市 | 0187-88-8724 | CSP・BGA対応、部材調達〜完成品自社便納品 |
| 株式会社キョウリツ電子 | 横手市 | 0182-35-7040 | 基板実装・検査・改造・ハーネス |
| 光山電気工業 秋田工場 | 大仙市 | 0187-63-2311 | ハイブリッドIC・ベアチップ・JAXA認定 |
| 羽後電子株式会社 | にかほ市 | 0184-35-4242 | 月産3.7億点超・BGA・LGA・N2リフロー |
| 十和田オーディオ株式会社 | 鹿角郡小坂町 | 0186-29-2560 | ISO9001、民生〜車載EMS50年の実績 |
| 株式会社小滝電機製作所 | 大館市 | 0186-59-7131 | 車載LEDランプ基板東北No.1、設備内製化 |
| 鹿角エヌ・シー・エル株式会社 | 鹿角市 | 0186-35-3911 | 医療機器製造許可、SMT4ライン24時間稼働 |
| 株式会社八森電子デバイス | 山本郡八峰町 | 0185-77-3383 | 医療機器製造許可(カテゴリ2)、小ロット対応 |
自社ニーズ別おすすめ工場の選び方
15社の特徴を把握したうえで、用途やニーズに応じた工場の選び方を整理します。
大規模量産(月産数百万点以上)を委託したい場合
秋田県内で量産規模に最も対応できるのは羽後電子株式会社です。
月産実装打点数3億7,000万点超という規模はほぼ全国トップクラスであり、安定した大量生産ラインとTDKグループとの取引で鍛えられた品質管理体制が強みです。
十和田オーディオ株式会社も表面実装月産2,400万点規模で、24時間2直体制の量産対応が確認されています。
試作・小ロット(数枚〜数十枚)から始めたい場合
鹿角エヌ・シー・エル株式会社は「小ロット生産が得意で部品購入からも対応可能」と公式サイトで明示しています。
株式会社八森電子デバイスも「小ロット・多品種・短納期対応」を強みとしており、開発段階の基板検証に適した工場です。
北斗通信工業株式会社も「試作・多品種少ロット・量産まで」幅広く受け付けており、試作から始めて量産まで同一工場に依頼できる安心感があります。
医療機器向けの基板実装を依頼したい場合
医療機器製造業許可の取得が確認できている工場は、鹿角エヌ・シー・エル株式会社と株式会社八森電子デバイスの2社です。
鹿角エヌ・シー・エルはDNA抽出装置・人工呼吸器・介護ベッドへの納入実績があり、医療機器分野の実装経験が豊富な工場として特に有力です。
医療機器向けのISO13485取得状況については直接問い合わせでご確認ください。
車載向けの基板実装を依頼したい場合
車載分野で秋田県内最大の実績を持つのは株式会社小滝電機製作所で、東北圏内で車載LEDランプ基板の生産量ナンバーワンを誇ります。
Tier1サプライヤーへの供給実績と自動車メーカーの工程監査(トヨタ・アイシン)合格実績が信頼性の裏付けになっています。
横手精工株式会社も車載向け基板実装の実績を持ち、YURIホールディングスグループの連携でトータルな製造サポートが可能です。
ハイブリッドIC・ベアチップ実装など特殊工法に対応したい場合
光山電気工業株式会社 秋田工場は、ハイブリッドIC(HIC)・ベアチップ搭載・ワイヤーボンディング・COB(Chip On Board)という特殊実装工法に特化した工場です。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙用電子部品組立認定を受けているという実績は、高信頼性機器向けの実装に対して群を抜いた技術的裏付けとなります。
委託工場選定で必ず確認すべきポイント
価格だけで委託先を決めてしまうと、後から品質問題や工程管理の不一致が発覚することがあります。
経験から重要だと感じる確認ポイントを整理します。
認証スコープ(対象範囲)を必ず確認する
ISO9001やISO14001などの認証取得状況は工場選定の参考になりますが、重要なのは認証の「スコープ(対象範囲)」です。
取得していても特定の製品や工程が対象外になっているケースがあるため、必ず工場の担当者に確認することを推奨します。
医療機器向けの案件ではISO13485の取得有無と、医療機器製造業許可の区分(一般・特定)まで確認が必要です。
基板実装に関連する品質規格の情報は、JPCA(日本回路工業会)の公式サイト(https://www.jpca.net/)でも参照できます。
最小受注ロットと試作対応の可否を事前確認する
試作段階では1枚・1台から受け付けてもらえるかどうかが開発スピードを左右します。
鹿角エヌ・シー・エルや八森電子デバイス、北斗通信工業は小ロット対応を明示していますが、最小ロット数の具体的な数値は工場によって異なるため、事前に問い合わせて確認することが大切です。
実装スペック(最小チップサイズ・対応基板種別)を照合する
自社製品に使用する電子部品が工場の実装スペックに収まるかどうかを事前に確認しましょう。
0402・0201サイズのチップ対応可否、BGA・QFN・LGA等のファインピッチパッケージへの実装実績、フレキ基板・アルミ基板・セラミック基板への対応可否を問い合わせ前にリストアップしておくとスムーズです。
検査設備の充実度を確認する
AOI(自動光学検査装置)・X線検査・ICT・FCTといった検査設備の有無は、不良品の流出リスクを大きく左右します。
羽後電子は大規模な量産ラインに加えて厳格な検査体制を持ち、光山電気工業の秋田工場はワイヤーボンディング後の検査工程まで一貫対応しています。
部品調達力と終息品対応の有無を確認する
半導体不足や生産終了部品(EOL)の問題が常態化している現在、代替品提案力や調達先の多様性も委託先評価の重要な軸です。
北斗通信工業は「部材調達から完成品まで一貫対応」を明示しており、部品調達面での頼もしいパートナーとなり得ます。
電子部品の環境規制(RoHS指令・REACH規則)の最新情報は、経済産業省の公式ページ(https://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/rohs/)で確認できます。
発注前に必ず工場を訪問する
問い合わせ前後に必ず工場を訪問し、製造現場を自分の目で確認することを強く推奨します。
特に確認すべき点は、はんだ付けの工程管理・電子部品の保管環境(温湿度・ESD対策)・不良品管理の仕組みの3点です。
秋田県内の工場であれば訪問コストが低く、また工場側も実際の製造現場を見せることで信頼関係を築きやすくなります。
基板実装の工法と用語の基礎知識
委託先に問い合わせる際、基本的な工法の知識があると会話がスムーズになります。
以下に主要な工法と用語を整理します。
SMT(Surface Mount Technology:表面実装)
基板表面にクリームはんだを印刷し、チップマウンターで部品を搭載後、リフロー炉で加熱してはんだを固化させる現代主流の工法です。
0402・0201サイズの超小型チップや、BGA・LGA・QFN・CSPなどの多ピンパッケージへの対応可否は工場の設備と技術者の熟練度によって異なります。
秋田県内では羽後電子・北斗通信工業・鹿角エヌ・シー・エル・十和田オーディオ・横手精工など多くの工場がSMT対応を確認しています。
DIP(Dual Inline Package:挿入実装)
部品のリード線を基板の穴に通してはんだ付けする従来型工法で、コネクタ・トランス・電解コンデンサなどに今でも使われます。
フロー炉(波はんだ槽)での一括はんだ付けか、手はんだ付けかによって品質と工数が変わります。
N2(窒素)リフロー
窒素雰囲気下でリフローを行い、はんだ接合部の酸化を抑制する工法です。
ぬれ性の向上・ボイド(空洞)の低減・接合品質の向上に効果があり、BGAや高温鉛フリーはんだ使用時に採用されます。
羽後電子株式会社がN2リフロー設備を保有していることが確認されています。
ハイブリッドIC(HIC)・COB(Chip On Board)実装
ハイブリッドICは、基板上にベアチップ(パッケージなしの半導体チップ)をダイボンディングし、ワイヤーボンディングで配線・樹脂封止した高密度集積回路です。
COBはその一形態で、基板上にベアチップを直接搭載してワイヤーボンディングを施す実装方式です。
光山電気工業株式会社秋田工場がこの分野の専門工場として機能しています。
BGA・CSP・LGA
いずれもファインピッチの多ピン表面実装パッケージです。
BGA(Ball Grid Array)は底面に球状はんだを配列し、CSP(Chip Scale Package)はチップサイズとほぼ同等の極小パッケージ、LGA(Land Grid Array)は基板側にはんだボールを配置する方式です。
これらの実装にはX線検査による接合確認が不可欠で、対応工場の確認が重要です。
鉛フリーはんだとRoHS指令
現在のほとんどの製品はEUのRoHS指令に基づき鉛フリーはんだの使用が求められます。
鉛フリー(Sn-Ag-Cuが主流)と共晶(Sn-Pb)はんだを工具・設備・作業エリアで完全分離管理しているかどうかは、鉛成分混入リスクを排除するうえで必ず確認すべき事項です。
よくある質問(FAQ)
Q. 秋田県内で試作1枚・1台から対応してもらえる工場はありますか?
A. 鹿角エヌ・シー・エル株式会社は「小ロット生産が得意で部品購入からも対応可能」と公式サイトで明示しています。株式会社八森電子デバイスも小ロット・多品種・短納期対応を強みとしており、開発初期段階の検証に適しています。北斗通信工業株式会社も「試作・多品種少ロット・量産」まで対応と案内しています。具体的な最小ロット数は各社に直接お問い合わせください。
Q. 秋田県内で医療機器向けの基板実装に対応できる工場はありますか?
A. 医療機器製造業許可の取得が公開情報で確認できる工場は、鹿角エヌ・シー・エル株式会社と株式会社八森電子デバイスの2社です。鹿角エヌ・シー・エルはDNA抽出装置・人工呼吸器・介護ベッドへの実装実績があります。ISO13485の取得有無は各社に直接ご確認ください。
Q. 車載向けの基板実装で実績のある秋田県内の工場はどこですか?
A. 株式会社小滝電機製作所は東北圏内で車載LEDランプ基板の生産量ナンバーワンを誇り、国内大手自動車メーカーのTier1サプライヤーへの安定供給実績があります。横手精工株式会社も車載向け基板実装の実績を明示しており、十和田オーディオ株式会社も車載機器への対応を確認しています。
Q. BGA・CSP・0402チップなど高密度実装に対応している秋田県の工場はどこですか?
A. 羽後電子株式会社がLGA・BGA・CSP・0402対応を明示しており、月産3.7億点超という大規模なSMTラインを保有しています。北斗通信工業株式会社もCSP・BGA・0603対応を確認しています。鹿角エヌ・シー・エル株式会社は0402から74mm角大型部品まで対応できる最新型実装機を保有しています。
Q. 部品調達も含めて一括でEMS委託できる秋田県の工場はありますか?
A. 北斗通信工業株式会社は「部材調達・プリント基板実装・ユニット組立・完成品組立・検査・出荷梱包・自社便納品」まで一括受託できる体制を明示しています。十和田オーディオ株式会社(TOWADA GROUP)は設計から部品調達・実装・完成品まで対応するトータルEMSサービスを提供しています。
Q. 工場見学や工場訪問は受け付けてもらえますか?
A. 多くの工場で工場見学を受け付けていますが、事前予約が必要なケースがほとんどです。横手精工株式会社や由利工業株式会社は随時工場見学を受け付けていることを公式サイトで案内しています。希望する場合は各社の問い合わせフォームや電話で事前にご連絡ください。
まとめ|秋田県の基板実装・EMS工場選びで失敗しないために
今回紹介した秋田県内の基板実装・EMS対応工場15社の特徴を振り返ります。
県央・沿岸エリアでは、フレキシブル基板加工に強いホクシンエレクトロニクス(秋田市)、KOKUSAI ELECTRICグループの五洋電子(潟上市)、回路設計〜実装一貫生産の武藤電子工業(男鹿市)が主な選択肢です。
県南エリアでは、YURIホールディングスグループの横手精工(横手市)と由利工業(由利本荘市)、プリント基板高密度実装のプロ集団・北斗通信工業(大仙市)、ハイブリッドIC専門工場の光山電気工業秋田工場(大仙市)、月産3.7億点超の大規模実装専業・羽後電子(にかほ市)が特に注目されます。
県北エリアでは、50年以上のEMS実績を持つ十和田オーディオ(鹿角郡小坂町)、東北圏内車載LEDランプ基板ナンバーワンの小滝電機製作所(大館市)、医療機器対応SMT専業の鹿角エヌ・シー・エル(鹿角市)、小ロット対応の八森電子デバイス(山本郡八峰町)が選択肢です。
委託先を選ぶときに最も大切なのは、自社の製品用途・認証要件・ロット規模・求める工程範囲と、各工場の得意分野を丁寧に照らし合わせることです。
価格だけで決めてしまうと、品質・リードタイム・コミュニケーションコストで後から大きなロスが生じます。
本記事の情報を活用して、まずは候補3社程度に絞り込み、工場見学や打ち合わせを通じて最適なパートナーを見つけてください。
各社の住所・電話番号・事業内容・認証取得状況は変更になる場合がありますので、必ず各社の公式サイトや直接のお問い合わせで最新情報をご確認ください。








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