

目次
1. 【展示会・総括】ネプコン ジャパン 2026閉幕:チップレットと先端パッケージングが実装の主役に
- ニュース概要: 1月23日に閉幕した「ネプコン ジャパン 2026」では、ASEやRapidus、TSMCらによる講演が行われ、AI時代の鍵を握る「チップレット技術」と「先端パッケージング(2.5D/3D積層)」が最大のテーマとなった。
- 解説: 今回の展示会で明確になったのは、もはや「基板実装」と「半導体後工程」を分けて考える時代は終わったということだ。チップレットの普及により、基板側にはナノレベルの平坦性と超微細なRDL(再配線層)形成能力が求められるようになる。実装受託(EMS)としては、従来の表面実装技術(SMT)に加え、半導体メーカーが主導する先端パッケージング工程の一部を自社ラインに取り込めるかどうかが、今後の付加価値を左右する決定打になる。
- URL: NEPCON JAPAN Official (1/23更新)
2. 【通商・市場】米国と台湾が歴史的合意、2,500億ドルの対米投資と関税15%への引き下げ
- ニュース概要: 1月15日に発動された先端半導体への25%関税を巡り、米国と台湾が「貿易・投資に関する合意」を締結した。台湾企業は今後2,500億ドルを米国内の半導体・AI生産拠点に投資し、見返りとして米国は台湾製品への関税率を15%に抑え、特定枠内での関税免除を適用する。
- 解説: これは「サプライチェーンの強制的な米国内回帰」を意味する巨大な地政学的シフトである。台湾企業が米国内に構築する「エコシステム」は、単なるチップ工場に留まらず、基板や材料、装置供給網をも含む。北米市場向けの製品を扱う場合、この「新日米台連合」のサプライチェーン内に拠点を置くか、あるいは関税コストをAI自動化による圧倒的な生産効率で相殺するか、極めてシビアな立地・投資戦略が求められる。
- URL: U.S. Department of Commerce (1/15発表)
3. 【市場予測】2026年の世界半導体売上高、史上初の1兆ドル突破へ
- ニュース概要: 市場調査会社Omdiaは、生成AI向けサーバーおよびAI PC(出荷シェア57%予測)の爆発的な普及により、2026年の世界半導体売上高が前年比30.7%増となり、史上初めて1兆ドル(約150兆円)の大台に乗ると予測した。
- 解説: 1兆ドル市場への突入は「部材争奪戦」のさらなる激化を意味する。AIサーバー向けHBM(高帯域幅メモリ)の増産により、汎用的なDRAMや周辺のコンデンサ・基板材料の供給が2026年を通じて不安定になるリスクが高い。実装現場では「部材待ち」によるライン停止を避けるため、1年以上先の需要予測(フォーキャスト)を確定させ、部材を先行確保する「レジリエンス(回復力)重視」の調達体制へ即座に移行すべきである。
- URL: TechPowerUp (1/22発表)
■ 主要ニュースタイトル・URLリスト(2026/01/26更新)
| カテゴリ | 言語 | ニュースタイトル | 参照URL |
| 市場予測 | 英語 | Semiconductor Revenues to Top $1T in 2026 Driven by AI | TechPowerUp |
| 通商/政策 | 英語 | US-Taiwan Agreement on Trade & Investment spurs $250B Reshoring | Automotive Logistics |
| 装置/実装 | 日本語 | ネプコン ジャパン 2026 最終日レポート:自律型ラインの完成度 | NEPCON JAPAN |
| 技術動向 | 英語 | 2026 PCB Outlook: AI Co-pilot for High-Frequency Design | PCBINQ |
| 半導体/投資 | 英語 | SEMI Foundation Approved as National Apprenticeship Sponsor | Semiconductor Packaging News |
まとめ
2026年1月26日、業界は「1兆ドル市場」への突入という空前の好機と、日米台合意によるサプライチェーンの劇的な構造変化という二つの潮流に直面している。
今週から実行すべき戦略は、ネプコンで示された「チップレット・先端パッケージング」への技術対応を急ぎつつ、地政学的リスク(関税措置)を考慮した製造拠点の最適化を再検討することだ。
特にAIインフラの需要独占による「汎用部品の供給不足」は、2026年の生産計画における最大のリスクとなる。
装置のタクトタイムを競うフェーズから、データを活用して「部材とラインを自律的に同期させる」フェーズへの投資シフトを迷わず進めてほしい。






