
鹿児島県で基板実装やEMSの委託先を探しているなら、この記事が最後の調べ物になるはずです。
県内に実際の拠点を持つ全8社の住所・電話番号・公式URL・得意分野を、エリア別にすべて一覧化しました。
さらに「どんな発注内容に、どの会社が合うのか」という視点から、現場目線の解説を加えています。
「鹿児島に基板実装の工場があるとは知らなかった」
「九州南部で委託先を探したいが、選択肢が少ないのでは」こうした声をよく耳にします。
しかし実際には、鹿児島県は半世紀以上にわたって電子製造産業を育ててきた土地であり、車載・通信・半導体パッケージングといった高難度領域に対応できる企業が県内に複数存在します。
この記事を読み終えたとき、候補会社を3社以内に絞り込んで、すぐに問い合わせに進める状態になることを目指しています。
鹿児島県の基板実装・EMS市場の特徴|「シリコンアイランド」を支える製造拠点
鹿児島県の電子製造産業は、「シリコンアイランド九州」の一角を担う重要な産業集積地として長年機能してきました。
その核となっているのが、霧島市(旧国分市)に整備された「国分隼人テクノポリス」です。
1980年代の高度成長期に構想されたこの工業集積地には、電子・電気機器製造業を中心とした企業が集まり、今日に至るまで鹿児島県の製造業を牽引しています。
具体的には、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの鹿児島テクノロジーセンター(霧島市)、京セラの鹿児島国分工場・川内工場という世界規模の電子製造拠点が県内に存在しており、こうした大手企業を支えるサプライヤーとして、基板実装・EMS企業が地域内に根を張っています。
また薩摩川内市には、古河電工グループの岡野エレクトロニクスという県内最大規模のEMS企業が拠点を置き、車載品質(IATF16949)に対応した高度な実装・パッケージングサービスを提供しています。
南さつま市金峰町には、京都に本社を置く高槻電器工業の金峰工場が稼働しており、半導体パッケージングからクリーンルーム実装まで対応できる大型拠点が県南部に存在します。
発注者の立場からいうと、鹿児島の工場を選ぶ理由は「福岡・熊本の混雑した工場では対応しきれない品種」や「特殊な実装要件」への対応力にあります。
特に車載品質・光デバイス・半導体パッケージングといった高難度の実装において、鹿児島の工場群は九州全体の中でも際立った強みを持っています。
ではエリア別に全8社を詳しく見ていきましょう。
霧島エリアの基板実装・EMS工場|国分隼人テクノポリスの製造力
霧島市(旧国分市・旧隼人町)は、鹿児島空港に近く、国分隼人テクノポリスとして先端技術産業が長年集積してきたエリアです。
電子・電気製造業の事業所数が鹿児島県内で最も多く、基板実装・EMS分野においても県内最大の集積地です。
株式会社ユピテル鹿児島|霧島市
ユピテルグループの鹿児島生産拠点として、カーナビ・ドライブレコーダー・レーダー探知機など自動車関連電子機器の製造を主力とする企業です。
最新の自動機を導入したSMTラインを保有しており、高密度・高品質な実装を実現する国分隼人テクノポリスの中核企業の一つです。
ユピテルグループとして車載電子機器を長年量産してきた実績は、「確実に動く製品を作る」という製造文化の深さを物語っています。
車載電子機器の実装は、民生品に比べて振動・温度・湿度への耐性要件が格段に厳しく、はんだ付け品質の管理水準も高い基準が求められます。
こうした水準の実装を日常的に行ってきた工場は、一般産業機器の実装においても高い信頼性を発揮します。
「車載品質での実装技術水準を持ちながら、産業機器や民生機器の委託にも対応してほしい」というニーズに対して、ユピテル鹿児島は有力な候補です。
- 住所:〒899-5114 鹿児島県霧島市隼人町西光寺2427-31
- 電話:0995-43-4341
- 公式サイト:https://ypk.yupiteru.co.jp/
キャドテックジャパン株式会社|霧島市
プリント基板の設計から製造・部品調達・実装までをワンストップで対応する技術力の高い企業です。
BGA/CSP実装にも対応し、高密度基板設計に強みを持ちます。
「設計段階から実装を見越した提案をしてほしい」というニーズに対して、キャドテックジャパンは設計と実装の両方を理解しているエンジニアが対応できる点で、実装専業工場とは異なる価値を提供します。
BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Scale Package)のような微細ピッチ部品の実装は、設計時の部品配置・熱設計・基板材料の選定から実装工程の温度プロファイル管理まで、一体的に考える必要があります。
設計と実装が分離した体制でこれらに対応しようとすると、認識のズレによる手戻りが多発しやすい領域です。
一貫対応できる企業に最初から委託することが、結果的に最も速く・コストも低く仕上がる道です。
- 住所:〒899-4332 鹿児島県霧島市国分中央6-3-56
- 電話:0995-64-0255
- 公式サイト:https://www.ctj.co.jp/
株式会社マイクロ電子サービス|霧島市
電子機器の開発から基板実装・組立まで幅広く対応する、小回りのきく企業です。
試作・多品種小ロット生産に適した体制を持ち、国分隼人テクノポリスに拠点を置いています。
「量産前提ではなく、まず試作から相談したい」という開発初期フェーズの発注者にとって、マイクロ電子サービスは最初に連絡すべき候補に挙がります。
大手工場では最低ロット数の制約から試作を受け付けてもらいにくいケースが多い中、小規模な工場ほど1枚・数枚からの対応に慣れており、開発サイクルを速く回せる利点があります。
鹿児島空港に近いロケーションは、関東・中部からの発注者が試作確認のために現地を訪問する場合にもアクセスしやすく、実用的なメリットがあります。
- 住所:〒899-5114 鹿児島県霧島市隼人町西光寺2427-41
- 電話:0995-42-8111
- 公式サイト:https://www.m-mes.co.jp/
北薩エリアの基板実装・EMS工場|薩摩川内市の大手EMS拠点
薩摩川内市は、原子力発電所を持つエネルギー関連産業と電子製造業が共存する独自の産業構造を持つ都市です。
古河電工グループを中心に、電子製造の大型拠点が集積しています。
株式会社岡野エレクトロニクス|薩摩川内市
古河電工グループのEMSサービス企業として、鹿児島県内で最大規模の基板実装・パッケージング拠点です。
樹脂成形から基板実装・パッケージングまでの一貫製造体制と、IATF16949(自動車品質マネジメントシステム)認証の取得が、この会社の最大の強みです。
IATF16949は、自動車産業向けの品質管理規格であり、取得には製造工程の全データトレーサビリティ、不良の再発防止体制、測定機器の校正管理など、民生品の工場とは全く異なる水準の管理体制が求められます。
この認証を持つ工場への依頼は、自動車向け案件だけに限りません。
「高い信頼性と厳格な品質管理が求められる産業機器・インフラ機器の実装」においても、IATF認証工場の管理水準は大きな安心感を与えます。
光ファイバコネクタの製造実績も豊富であり、光デバイスと電子基板の複合実装を必要とする通信機器分野でも対応力があります。
古河電工グループの調達ネットワークを活用した部品手配力も強みであり、電子部品の入手困難な局面でも代替品の提案ができる体制を持っています。
IATF認証については、一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)および国際的な自動車品質規格の情報源としてIATF公式サイトも参考になります。
- 住所:〒895-1202 鹿児島県薩摩川内市樋脇町塔之原853-1
- 電話:0996-37-2730
- 公式サイト:https://www.okano-e.co.jp/
日昭無線株式会社|薩摩川内市
電源機器の製造・販売に加え、基板実装受託やリバースエンジニアリングに対応する企業です。
コーセル正規特約店として電源部品の深い知識・調達力を持ちます。
電源機器の実装は、高電圧・大電流を扱う部品が含まれることが多く、安全規格(UL・CE・PSEなど)への対応や耐熱・耐圧の管理が通常の低電圧回路とは異なる難しさを持ちます。
日昭無線は電源機器の製造・販売を本業としているため、こうした電源系の実装に対する技術的な理解が深く、電源部品を含む基板の実装委託において専門的な視点での対応が期待できます。
また「リバースエンジニアリング」への対応は、製造終了品や設計図書が失われた既存製品の再製造・修理において、非常に価値のあるサービスです。
長年使用してきた産業機器のコントロール基板が故障したが、部品も設計図もないという場面で、実物から回路を解析・再設計して代替品を製造できる能力は、他の実装専業会社にはない独自性です。
- 住所:〒899-1923 鹿児島県薩摩川内市湯島町3535-15
- 電話:0996-26-3355
- 公式サイト:https://www.nmk.co.jp/
出水エリアの基板実装・EMS工場
出水市は、鹿児島県北西部に位置し、ツルの渡来地として知られる一方で、電子機器製造の分野でも実力ある企業が存在します。
株式会社アイ・ティ・テクノス|出水市
設計開発から基板実装・組立まで一貫対応する企業です。
少量多品種の製造・電源機器修理を得意とし、社長がISO審査員補の資格を有するなど品質管理を徹底しています。
2000年設立、従業員約13名という規模感は、大量の量産案件よりも、「専門的な技術相談に対応しながら少量を確実に作る」ことに最適化されていることを示しています。
ISO審査員補の資格を持つ経営者が品質管理に直接関わる体制は、中小規模の工場としては珍しい強みです。
ISO 9001の審査員補とは、品質マネジメントシステムの審査ができる専門的な資格であり、この知識を持つ経営者がいる工場は、品質トラブルの原因分析・是正処置のレベルが格段に高い傾向があります。
「小規模だが品質管理が徹底されていて、しかも設計から相談できる工場」を求めている場合、アイ・ティ・テクノスは注目に値する選択肢です。
2025年4月に移転が完了しており、現住所は下記のとおりです(旧住所との混在にご注意ください)。
- 住所:〒899-0201 鹿児島県出水市緑町230-67(2025年4月移転済)
- 電話:0996-79-4088
- 公式サイト:https://i-t-technos.com/
南薩エリアの基板実装・EMS工場|南さつま市・指宿市
鹿児島県南部の南薩エリアには、全国規模の大手EMSメーカーの工場と、地域に根差した電子部品組立企業が存在します。
高槻電器工業株式会社 金峰工場|南さつま市
京都に本社を置く大手EMSメーカーの主要生産拠点が、南さつま市金峰町に立地しています。
半導体素子のパッケージへの実装から信頼性試験まで一貫した技術を保有し、クリーンルーム内での高精度実装が強みです。
高槻電器工業は半導体パッケージング分野での専門性が高く、CMOSイメージセンサーや各種半導体のパッケージング・実装で国内外の電子機器メーカーとの取引実績を持ちます。
半導体パッケージングとプリント基板実装は、似て非なる工程です。
半導体ダイをパッケージに収める「一次実装」から、パッケージ化された半導体をプリント基板に搭載する「二次実装」まで、両方の工程を一貫して管理できる工場は全国的にも多くありません。
カメラモジュール・センサーモジュール・通信モジュールなど、半導体チップレベルからの実装を必要とする製品の製造において、高槻電器工業金峰工場は九州全体でも数少ない専門拠点の一つです。
「南さつま市という立地が遠いのでは」と感じる発注者も多いかもしれませんが、製品特性上の専門性と試作から量産への一貫対応力を考えれば、選択する価値は十分にあります。
- 住所:〒899-3515 鹿児島県南さつま市金峰町中津野488-1
- 電話:0993-77-1321
- 公式サイト:https://takatsuki-denki.com/
有限会社エール|指宿市
1991年設立、従業員43名。
電子部品組立・製造事業部(センサ+ケーブル加工)を持ち、少量多品種のニーズに対応するモノづくりパートナーです。
センサ製造・光ファイバ加工・ICパッケージ検査など幅広い電子製造実績を持ち、指宿市を拠点に地域産業を支えています。
エールの特徴は、電子部品組立という製造事業と、オクラパウダーなどの農産物加工という全く異なる事業を同じ組織で運営しているユニークな企業体制にあります。
これは一見意外に見えますが、指宿市という立地で多様な産業ニーズに応えながら雇用を維持するための現実的な経営判断であり、地域に根差した製造業の姿を示しています。
電子部品のセンサ組立・ケーブル加工・ICパッケージ検査に対応する体制を持っており、「少量多品種で複雑な組立工程が絡む案件」において、相談しやすい地域密着型の委託先として機能します。
- 住所:〒891-0603 鹿児島県指宿市開聞十町129-2
- 電話:0993-23-0030
- 公式サイト:https://yell-ibusuki.com/
鹿児島県の全8社 完全比較表
| 企業名 | 所在市町村 | 電話番号 | 主な強み |
|---|---|---|---|
| 株式会社ユピテル鹿児島 | 霧島市 | 0995-43-4341 | 車載電子機器・高密度SMT量産 |
| キャドテックジャパン株式会社 | 霧島市 | 0995-64-0255 | 設計〜実装一貫・BGA/CSP対応 |
| 株式会社マイクロ電子サービス | 霧島市 | 0995-42-8111 | 試作・多品種小ロット・開発対応 |
| 株式会社岡野エレクトロニクス | 薩摩川内市 | 0996-37-2730 | 大手EMS・IATF認証・量産・光デバイス |
| 日昭無線株式会社 | 薩摩川内市 | 0996-26-3355 | 電源機器・リバースエンジニアリング |
| 株式会社アイ・ティ・テクノス | 出水市 | 0996-79-4088 | 設計〜実装・少量多品種・ISO品質管理 |
| 高槻電器工業㈱ 金峰工場 | 南さつま市 | 0993-77-1321 | 半導体パッケージ・クリーンルーム実装 |
| 有限会社エール | 指宿市 | 0993-23-0030 | 電子部品組立・センサ・ケーブル加工 |
あなたの発注条件に合う会社はどれか|鹿児島県の用途別選び方
基板実装の委託先を選ぶとき、「どこに頼んでも同じ」と思っていると大きな失敗につながります。
実装工場には、それぞれ得意とする領域・規模・品質水準があり、発注内容とのミスマッチが品質不良・納期遅延・コスト超過の根本原因になります。
以下の視点で候補を絞り込んでください。
試作・開発初期フェーズを最優先するなら
マイクロ電子サービスとアイ・ティ・テクノスが最優先候補です。
この2社は少量・多品種・短納期への柔軟対応を得意としており、開発段階で何度も仕様が変わる状況でも対応できる体制を持っています。
試作フェーズで最も重要なのは「速さ」と「相談しやすさ」です。
1枚・数枚からでも受け付けてくれる工場を最初に選ぶことで、開発サイクルが大幅に短縮されます。
基板設計から実装まで一貫して任せたいなら
キャドテックジャパンが最有力候補です。
設計と実装を別会社に依頼すると、設計意図と実装制約のすり合わせに多大な時間とコストがかかります。
特にBGA/CSPのような高密度部品を含む場合は、設計段階からランドサイズ・ビアの配置・基板材料を実装可能な範囲で設計する必要があります。
最初から設計〜実装一貫の会社に依頼することで、こうした調整コストをゼロにできます。
車載品質・IATF対応が必要なら
岡野エレクトロニクスが鹿児島県内での最優先候補です。
IATF16949の認証を持つ工場は全国的に見ても多くなく、九州南部エリアではさらに限られます。
自動車OEM・Tier1メーカーへの納入を前提とした実装案件においては、IATF認証の有無が発注の前提条件になることが多く、最初から認証取得工場を選ぶことが唯一の正解です。
半導体パッケージング・クリーンルーム実装が必要なら
高槻電器工業金峰工場が最有力です。
一般のプリント基板実装工場では対応が難しい半導体ダイレベルからのパッケージング、クリーンルーム環境での高精度実装、信頼性試験までを一貫して任せられる能力は、九州南部エリアで他に代わりのない専門性です。
電源系基板の実装、または既存品のリバースエンジニアリングなら
日昭無線が最適な選択肢です。
電源機器の回路知識を持ちながら実装受託もできる企業は、九州全体でも稀有な存在です。
設計図書が失われた既存製品の基板を再製造したい、または長期保守が必要な産業機器の電源ユニットを代替品に置き換えたい、という場面で、他の工場では断られるような依頼でも対応できる可能性があります。
量産・安定供給・グループ調達力が必要なら
岡野エレクトロニクスと高槻電器工業金峰工場の2社が有力です。
岡野エレクトロニクスは古河電工グループのネットワークを活かした部品調達力と24時間稼働体制による量産対応力を持ちます。
高槻電器工業は京都の本社を含むグループ全体での生産管理が可能であり、鹿児島工場で対応しきれない規模の案件は本社工場との連携で対処できます。
鹿児島県の基板実装会社に発注する前に整理すべき5つのポイント
どの会社に問い合わせる場合も、以下の5点を事前に整理しておくことで、やり取りの効率が格段に上がります。
準備不足のまま問い合わせると、工場側が見積もりに必要な情報を集めるだけで数往復のメールが必要になり、最終的な見積もり提示まで2〜3週間かかることも珍しくありません。
1. 基板仕様を数字で伝える
基板サイズ(縦×横mm)、層数、実装面(片面・両面)、最小部品サイズ(0603・0402・0201など)、BGAやCSPの有無を一覧にしてください。
「BGA有り」の一言で、X線検査設備の必要性・リワーク設備の確認・実装可能な工場の範囲が一気に絞られます。
最初から明確に伝えることで、「受けられない」と後でわかるような無駄なやり取りを防げます。
2. 今回のロットと将来の見通しを両方伝える
「今回は試作10枚、将来は月産200枚程度を見込んでいる」という情報は、工場にとって非常に重要な判断材料です。
将来の量産見込みがある案件は、試作段階から量産を見越した治具・メタルマスク・プロセス設計を行ってくれる工場もあります。
長期的なコストが大きく変わるため、遠慮せずに伝えましょう。
3. 部品の支給方法を決める
顧客支給(発注者が部品を調達して持ち込む)か、工場が一括調達するかで、見積もりの前提が全く変わります。
特定の電子部品が入手困難な状況が続く現在、調達ネットワークを持つ工場(岡野エレクトロニクスなど)に丸投げする方が、スケジュールリスクを大幅に下げられるケースがあります。
電子部品の調達難については、Digi-Key JapanやMouser Electronics Japanなどの在庫情報で現状を確認しながら、工場との調達方針を決めることをおすすめします。
4. 検査の要件を言葉で定義する
外観検査のみか、通電試験が必要か、X線検査が必須か——検査レベルによって工場の設備要件と費用が変わります。
IPC-A-610(電子機器の受け入れ基準)のクラスを指定できれば、工場側の対応方針が明確になります。
IPC規格の詳細についてはIPC公式サイト(英語)を参照してください。
少なくとも「民生品向け(クラス1相当)」か「産業機器向け(クラス2相当)」か「車載・航空宇宙(クラス3相当)」かを明示することで、工場側の提案精度が格段に上がります。
5. 納期の優先順位を明確にする
「○月○日までに必要」という日程とあわせて、「納期とコストのどちらを優先するか」を伝えることで、工場側の提案が変わります。
「多少コストが上がっても絶対に○月○日が必要」という場合は特急対応費用を加えた見積もりを、「納期に2〜3週間の余裕があるのでコストを下げたい」という場合は通常ラインへの組み込みを提案してもらえます。
この一言を伝えるだけで、見積もりの質と精度が変わります。
鹿児島県の基板実装産業の今後の展望|「シリコンアイランド」の次の局面
2026年現在、鹿児島県の製造業は新たな転換期にあります。
TSMCの熊本進出(JASM)の余波は隣県の鹿児島にも波及しており、半導体関連のサプライチェーンが九州全域で再編されつつあります。
特に霧島市の国分隼人テクノポリスには、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの鹿児島テクノロジーセンターが稼働しており、CMOSイメージセンサーの生産増強に伴う後工程(実装・組立・検査)の外部委託ニーズが高まっています。
こうした背景から、鹿児島県内の基板実装・EMS企業への需要は、今後さらに拡大することが見込まれます。
一方で、製造業全体での人手不足は鹿児島も例外ではなく、各社が自動化・省力化投資を加速しています。
発注者の立場からすると、「自動化が進んだ工場ほど、手付けが必要な特殊案件の受付が難しくなる」というトレードオフが生じる可能性もあります。
試作や特殊実装の案件を持つ場合は、各社の受付状況を早めに確認し、必要であれば早期に取引関係を構築しておくことが、リスクヘッジとして有効です。
鹿児島県内の産業動向については、鹿児島県商工労働水産部でも最新情報を確認できます。
また、鹿児島県のものづくり企業データベース「かごまっち」(https://www.kago-match.com/)は、県内製造企業の最新情報を確認するうえで非常に役立つ公式リソースです。
鹿児島県のEMS・基板実装会社への問い合わせテンプレート
初めて問い合わせる場合でも、以下のフォーマットを使えばスムーズにやり取りが始まります。
コピーして使ってください。
件名:【基板実装のご相談】試作(○枚)/鹿児島県からの発注希望/納期○月○日
ご担当者様
○○株式会社の○○と申します。
基板実装についてご相談したく、ご連絡いたしました。
【基板仕様】サイズ:○mm×○mm / 層数:○層 / 実装面:片面・両面
【ロット】今回:○枚(将来的には月産○枚を想定)
【部品手配】支給 or 工場調達(ご相談可)
【部品点数】ユニーク○種、総点数○点(BGA:有・無)
【最小部品サイズ】○mm × ○mm
【希望納期】○月○日
【検査要件】外観検査 / 通電確認 / X線(ご相談)
添付:ガーバーデータ、BOM、実装座標(準備中の場合はその旨ご連絡します)
ご対応の可否と、見積もりに必要な追加情報をご教示いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
まとめ|鹿児島県の基板実装・EMS工場を選ぶなら、用途と強みの一致を最優先に
鹿児島県には、車載品質・半導体パッケージング・設計一貫・試作小ロット・電源系・リバースエンジニアリングという、それぞれ異なる強みを持つ8社の基板実装・EMS工場が存在します。
「シリコンアイランド九州」の一角を担ってきた歴史的な背景から、鹿児島の工場群は単純な量産実装にとどまらない、高度な技術領域にも対応できる実力を持っています。
選び方の原則は一つです。
自分の発注フェーズ(試作・小ロット・量産)と求める技術水準(民生品・産業機器・車載・半導体)と、対応してほしい工程の範囲(実装のみ・設計込み・パッケージングまで)を整理して、最も近い会社から順に問い合わせることが最速の方法です。
問い合わせること自体にコストはかかりません。
この記事を読んで「ここに相談してみよう」と感じた会社があれば、ぜひ今日中に最初の一歩を踏み出してみてください。
参考・関連情報
- 鹿児島県モノづくり企業データベース「かごまっち」:https://www.kago-match.com/
- 鹿児島県商工労働水産部:https://www.pref.kagoshima.jp/af03/
- IPC(電子機器品質規格の国際機関):https://www.ipc.org/
- IATF(国際自動車タスクフォース):https://www.iatfglobaloversight.org/
※本記事に掲載している住所・電話番号・URLは調査時点(2026年4月)の情報です。
移転・変更の可能性があるため、お問い合わせ前に各社の公式サイトまたは法人登記情報にてご確認ください。
特に株式会社アイ・ティ・テクノスは2025年4月に移転完了しており、旧住所との混在にご注意ください。
外部からの受託の可否・最低ロット数・対応可能な実装仕様については、各社のご担当者に直接確認されることをおすすめします。








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