

1. 【装置・自動化】JUKIが発表した新型「統合ラインソリューション」。省人化を加速
- ニュース概要: JUKIが最新のマウンターと検査機、搬送システムを統合管理するソフトウェアをアップデート。ライン全体の稼働率をリアルタイムで可視化し、人手による介入を最小限に抑える。
- 現場視点の解説:「JUKIの強みは、多品種少量生産での柔軟性です。今回のアップデートで注目すべきは『ライン全体の同期』。マウンターが速くても、検査や印刷で詰まれば意味がありません。中小工場が自動化を進める際、いきなり高価なロボットを入れるより、こうしたソフト面で『今ある機械の待ち時間をゼロにする』方が、投資対効果(ROI)は遥かに高い。まずは『見える化』から始めるのが、失敗しない自動化の定石です。」
2. 【材料・PCB】5G/6G向け高周波基板の低コスト化。新素材「フッ素樹脂系銅張積層板」の量産
- ニュース概要: 海外材料メーカーが、高価なPTFE(テフロン)基板と同等の電気特性を持ちながら、加工性を高めた低価格な高周波基板材料をリリース。
- 現場視点の解説:「高周波基板はとにかく『高い・扱いにくい・はんだが載りにくい』の三拍子でした。特に中小の実装屋にとって、高価な基板での実装ミスは命取り。今回の新素材のように『加工性が高い(普通にドリルが通る、はんだが載る)』素材が普及すれば、これまで敬遠していた高付加価値な通信案件を受けやすくなります。材料費が下がれば、顧客への見積もりも攻めることができますね。」
3. 【EMS・市場】北米EMS市場が2026年に向けて再拡大。メキシコ拠点の自動化投資が活発化
- ニュース概要: ニアショアリング(近隣国への拠点移転)の影響で、メキシコのEMS工場が最新のSMTラインを相次いで導入。AI検査機の導入率が過去最高に。
- 現場視点の解説:「世界的な潮流として、『安い労働力に頼る実装』から『高度に自動化された近場の実装』にシフトしています。これは日本の町工場にとっても他人事ではありません。海外の工場がAIで品質を上げている中、我々が『勘と経験』だけで勝負するのは限界があります。」
4. 【部品・調達】「EOL(生産終了)」部品の増加。2026年問題に向けた代替品データベースの活用
- ニュース概要: 半導体メーカー各社が、旧世代のパワー半導体や汎用ロジックICのEOLを加速。最新世代への移行を促す動き。
- 現場視点のプロ解説:「現場で一番困るのは、ある日突然届く『廃止通知』です。設計変更には多額のコストがかかるため、顧客は代替品を必死で探します。ここで『ピン互換の代替品を即座に提案できるか』が、実装屋の腕の見せ所。この代替品提案だけで、本来の加工賃以上の利益を出している賢い会社もあります。ニュースから廃止情報をいち早く掴み、顧客に先回りして提案しましょう。」
本日の注目URLリスト(国内外)
- PR TIMES (日本): JUKI、実装ラインの生産性を最大化する「JUKI Smart Solutions」を強化 (※最新プレスリリース検索結果より)
- SMT007 (海外): AI in SMT: Improving First Pass Yield with Predictive Analytics
- EE Times (海外): The Road to 6G: New Materials Lowering Barriers for High-Frequency PCB Design
- Business Wire (海外): EMS Market Analysis: North American Manufacturing Renaissance Driven by Automation
まとめ
クリスマスだからといって休んでいられないのが製造業ですが、今の時期こそ2026年の戦略を練るチャンスです。
自動化は「人を減らすため」だけではなく、「利益を出すための攻めの投資」であると意識を変えてみてください。
「基板実装ドットコム」は、年末年始も変わらず、あなたの工場の利益に直結する情報を発信し続けます。



