【業界レポート】2026年 電子製造業界の展望:AIと高度実装技術の融合

(SMT007 Magazine 2026年1月号より抜粋・再構成)

https://magazines007.com/pdf/SMT007-Jan2026.pdf

表紙テーマ(和訳)

「なぜ2025年は電子機器製造(エレクトロニクス製造)にとって重要だったのか」

2025年を「転換点」として、AI、供給網の地域分散、先端パッケージング、短縮されるNPI(新製品導入)などが、現場の“当たり前”を塗り替えた――という問題意識で構成された号です。


目次

Nolan’s Notes(巻頭言)「力強い2026年へようこそ!」(全文訳に近い訳)

力強い2026年へようこそ!

私たちは今、21世紀の“第2四半期”に入りました。

アニメ「ジェットソン」に出てくるような空飛ぶ車は、まだ完全には実現していませんが、かなり近づいています。

実際、私の高校の同級生ティム・ラムが操縦する電動VTOL(垂直離着陸)型の“空飛ぶ車”の動画もあるので、ぜひ見てみてください。

ジェットソンが予言した「スプロケット社」や「歯車工場」ではなく、現実の世界で重要な位置を占めているのはエレクトロニクス製造です。

いまや電子機器が、現代生活のほぼすべての中心にあることに異論はないでしょう。

業界の調査・分析会社(例:Lincoln International)は、いまをEMS(電子機器受託製造サービス)の“スーパーサイクル”初期だと見ています。投資や戦略の面で「動け」という合図にも聞こえます。

では、市場の現実も同じように動いているのでしょうか。

Fortune Business Insightsの報告によれば、2025年の世界EMS市場は、いくつかの明確な要因が重なって拡大しました。

半導体需要の循環的な弱さからの反発で需要が戻り、成長が強いと予測されています。

2025年の世界売上は数千億ドル規模で、今後10年は年平均成長率(CAGR)が10%未満と見込まれています。

この見立てはLincoln Internationalの見方を裏づけます。で

は、何が成長を押し上げているのでしょう?

需要の主因は、AI/データセンター基盤自動車の電動化通信インフラ拡張に集中しています。

これらが、より高難度な実装(高密度・高複雑)と先端パッケージングを、EMSのサプライチェーンへ押し込んでいます。
メーカーは同時に、地域分散と強靭化(レジリエンス)を優先しました。

例えば「中国+1」、メキシコや東南アジアへのニアショアリング、国内回帰のインセンティブなどです。

OEMの調達戦略は、スピードリスク低減国内(近接)能力を軸に引き締まっていきました。(もしメキシコへのシフトが自社に影響するなら、SMT007 Magazineの2025年11月号が詳しい、という案内もあります。)

では、EMS企業は2025年にどう変わり、どう作り変えられたのでしょうか。

工場では、AIと解析(アナリティクス)によるプロセス制御、Industry 4.0の自動化の広がり、そして後工程のテスト/組立設備への投資が進み、生産性が上がりました。

その結果、必要とされる人材像も、従来の作業中心からデータやプロセスのエンジニアへと比重が移っています。

顧客がAIインフラを構築する一方で、私たち(EMS側)も業務運用にAIを持ち込みつつあります。

投資の観点では、EMS事業者は価値の高い領域へ“上る”動きを強めました。

具体的には、製造性設計(DFM)、システム組立、共同開発サービスなどを提供し、コモディティ化(価格競争化)への対抗と利益確保を狙っています。

2025年を決定づけたのは、より高ミックス・高付加価値へ寄せるための戦略的M&Aと設備投資(CapEx)でした。

そして2026年。

回復局面の成長から、構造的な拡大へ軸が移り、競争優位は「拠点の数」よりも、どれだけ深い能力を持つかで決まりやすくなります。

AIインフラ、自動車電子、産業オートメーション、医療機器などでは、より高い信頼性、より厳密なトレーサビリティ、より複雑な実装が求められます。

製品ミックスは、低ボリューム・高複雑へ寄っていくでしょう。

貿易環境の変化もあり、地域分散はOEM調達の中心であり続けます。

今は、調達と在庫管理プロセスを見直す良いタイミングです。

運用面では2026年は、製造現場でのAI活用が「試験導入」から本格展開(スケール)へ移る年になります。

投資は、MESやERPと密に連携した先進SMT/検査/テストに向かうでしょう。


また、小規模言語モデル(SLM)が、AOI結果解析などの用途特化で台頭します。

SLMは、現場に散らばる未整理データを理解する助けになり、そのデータを将来的に収益化できるかどうかも見えてくるはずです。

今号では、2025年を世界的な転換点として振り返り、製造業の影響、欧州市場の変化、SLMを含むAIの流れ、今後の見通しを取り上げます。

さらに、2025年によく読まれた記事、ハンドはんだ世界選手権の勝者、Zukenのワイヤーハーネス、そしてStan RakによるEV技術連載も掲載します。


変化に追いつくため、誌面内容にも変更があります。

SMT007 Magazineは先端電子パッケージをより多く扱い、PCB007とDesign007は「製造性設計」の境界をにじませつつ、I-Connect007 Magazineの立ち上げでより統合的になります。

前向きでワクワクする1年になりそうです。

(参考文献の案内)

  1. Tim Lum「I have an eVTOL in my carport」(YouTube)
  2. EMS成長に関する対談記事(SMT007 Magazine 2025年2月号)
  3. EMS市場規模と見通し(Fortune Business Insights 2025年12月1日)
  4. 300mm Fab Outlook(SEMI)
  5. 半導体製造装置市場予測(SEMI 2025年12月16日)

「2026年:AIの12のユースケース」(Dr. Jennie S. Hwang)導入(和訳)

ワシントンD.C.の委員会会合で、ある人が私に「AIはバブルだと思うか?」と尋ねました。

この数カ月、ビジネス界でも社会全体でも、同じ問いが“当たり前”のように飛び交っています。

でも私は、その場で真正面から問われたのは初めてでした。反射的にこう答えました。


「“バブル”の定義によります。少なくとも、インターネット・バブルとは違います。」
質問者は、少しがっかりしたように「あなたは少数派ですね」と言いました。

その問いは私の中に残り続けました。

AIはバブルなのか。

バブルになり得るのか。

もし違うなら、なぜ違うのか。

AIという大きな流れの中で、私たちはまだ初期段階にいます。

AIは単なる技術ではなく、時代を形づくる力であり、作り手や使い手次第で善にも悪にもなり得ます。

チャーチルの言葉にあるように、「過去を遠くまで見渡せるほど、未来を遠くまで見通せる」からです。

AIが世界的な注目を集めて“熱狂”になってから3年、進歩の速度は驚異的でした。

巨大テック企業やスタートアップだけでなく、多様な産業や各国政府まで投資が急増しました。

この加速は、多様な産業での大規模導入につながり、生産性向上も見え始めています。

もしバブルを「投資の一部がROIを生まず、多くのスタートアップが生き残れず、株価が過熱して調整が起きる状態」と定義するなら、そうした側面は起こるでしょう。

それはイノベーションのサイクルとして自然なことです。

では、それが「AIそのものがバブル」だという意味でしょうか。

ここから、2026年に起きるAIのトップ12を、影響範囲と難易度が上がる順に挙げます。


2026年に期待されるAI「12のこと」(和訳)

1. 実用的ユースケースが増え、導入が広がる(ただし偏りはある)

AIの現実の活用は増え続けます。ただし業界や地域で導入速度は均一ではありません。

それでも多くの分野で実利用が進み、生産性向上が目に見えて出てきます。

2. LLMは進化しつつ、SLM(小規模言語モデル)が広がる

2025年はLLM(大規模言語モデル)の年でした。

2026年はSLMが伸びます。LLMはパラメータが巨大で計算資源(GPUなど)を多く要します。

一方SLMは、用途を絞ることでパラメータを減らし、推論コストを下げます。

エッジ(現場側)への展開もしやすく、CPUや推論特化チップ(例:LPU)、AI専用ASIC、カスタムチップでも動かせます。

3. マルチモーダル(テキスト+画像+音声+動画など)が主流になる

2025年10月のGoogle Gemini 3の登場は、推論・深い思考・複数種類データの統合処理の進展を示しました。

テキストだけでなく画像・音声・動画を同時に理解し、より文脈的で人間らしい理解に近づきます。

この流れはさらに加速します。

4. 生成AIツールが“当たり前”になる

2025年は検索とチャットの融合が進みました。

2026年は競争と投資で、マルチモーダルAIツールが一気に増えます。

テキスト、画像、グラフ、文書(PDFなど)を同時に扱い、製造・設計・文書解析(技術マニュアルや財務報告書の読解など)で価値が広がります。

5. エッジで“自社専用(プライベート)モデル”を作るには、接続性とデータ品質がカギ

コストと時間を抑えるには、大きなモデルの知識を小さなモデルに移す「蒸留(distillation)」などが重要です。

エッジAIを活かすには、堅牢な5G接続とデータ管理が不可欠になります。

6. “ハルシネーション(もっともらしい誤り)”を減らす仕組みが求められる

RAG(検索拡張生成)のように、生成と情報検索を組み合わせる手法(例:ChatGPT Retrieval Pluginなど)で、AI出力の正確さと関連性を上げる需要が高まります。

7. AIエージェントが広がり、「エージェント型AIシステム」へ向かう

自律的に「考え、計画し、推論し、適応し、行動する」には、タスク理解→分解→適切な道具選択→実行→フィードバック学習、そして記憶が必要です。

つまり「答えを返すだけでなく、現実世界で行動する」方向です。

単純/複雑なワークフロー向けのエージェントやツールも増えています(表1)。

8. 電子機器製造は、データセンター外(現場寄り)でAIを動かし、さらに伸びる

AIワークロードを製造拠点に近い場所で動かし、ネットワーク・エッジ計算・AIアルゴリズムを統合します。

エージェント基盤が重い処理をネットワークに分散し、リアルタイムデータを源流でAIに返して遅延を減らします。

ロボット、IoT、AIの同期も進みます。例として倉庫なら、

  • AI画像認識で大量の荷物/在庫を識別して扱う
  • ピッキング支援
  • 現場ロボットの運用
  • 労働安全の改善
    などが挙げられます。

9. 2026年は「先端パッケージング」と「コ・パッケージング(CPO等)」の年

帯域を食うAI用途が、高速データ転送を押し上げます。

光の速度を使い、帯域増・低遅延・省電力へ。

データセンター内は銅配線と光ファイバが混在しますが、先端パッケージング/コ・パッケージングではCPU/GPU近傍で光インターコネクトを取り込む方向が進みます。

高性能基板材料や、PIC(フォトニックIC)などが重要になります。

CPOは電子+光のダイを単一パッケージに統合して、データセンター内接続を“光で”補完します。

10. 「チップを束ねる」戦略が競争地図を変える

最先端チップ単体に対し、複数チップを束ねて対抗できるか。

これがAI競争の別ルートを生み、競争環境を形づくります。

11. 計算力=電力の重要性がさらに増し、競争が激しくなる

データセンターと計算需要が電力需要を押し上げ、米中の競争はさらに厳しくなります。

国際エネルギー機関等によれば、2025年時点で中国の発電容量は世界最大(約3.75TW)で米国の2倍超。

電力単価も中国は約0.03ドル/kWh、米国は0.07〜0.09ドル/kWhとされています。

12. LLMを超える“次のアーキテクチャ”が出てくる可能性

量子の強みを特定の最適化タスクに使う、あるいは別アーキテクチャで人間の知能に近づける――といった方向です。現状のAIは、人間のように学び行動することはできません。

AIは技術というより、人の生活と仕事のあらゆる面に影響する“力”です。さて、私は少数派でしょうか?


表1(要点訳):AIエージェント/ワークフローツール例

  • 単純・順次タスク:Microsoft Magnetic-One
  • ソフトウェア工学/役割ベースのプロンプト:LangGraph、CrewAI
  • 複雑な多段ワークフロー/制御性:LangGraph
  • 役割ベースのワークフロー:CrewAI
  • APIやメモリ管理の柔軟性:Swarm
  • タスク割り当て:AutogenAI
    (※誌面は表形式で掲載。ここでは読みやすく要点のみ訳しています)

Dr. Jennie Hwang 出演案内(和訳)

  • 2026年3月15日:APEX EXPO 2026でPDC(専門講座)
    • 「人工知能とAI駆動のエレクトロニクス製造」
    • 「過酷環境向け高信頼性エレクトロニクス」
  • 2026年2月17日・19日:Global Electronics Association向けウェビナー
    • 「エレクトロニクス信頼性:はんだ接合部ボイドの役割」

(略歴も誌面に長文掲載:SMT黎明期からのリーダーで、鉛フリー技術の開発・実装、国家委員会の委員長等を歴任、著書11冊・論文750本超、複数学位など。)


特集:2025年を“転換点”として振り返る(要点訳:7つのトレンド)

2025年は、AI実験、供給網の地域分散、先端パッケージ、短縮NPIが「新しい運用現実」に変わった年。

EMS、基板メーカー、地域サプライヤ、設計ツールベンダーの役割がより密接につながり、能力を統合プロセスに落とし込める企業が勝つ、という立場です。

7つのトレンド(見出しの和訳+要点)

  1. ワークフロー全体のAI自動化
    MES/ERP/SPI/AOI/AXIなどのデータを束ね、歩留まり安定とNPI対応力で優位に。AIは“勝てる工場”の背骨になった。
  2. 供給網のローカル化と強靭性
    冗長性(同じ工程を別地域でも再現できる)をOEMが求め、EMSは拠点網とサプライヤ選択で差別化。設計段階から部品リスク情報(EOL警告やBOMリスク)を織り込む方向。
  3. チップレット/先端パッケージ/基板とパッケージの境界融合
    2.5D/3Dや基板型パッケージが伸び、シリコン・パッケージ・基板の協業が必須。EMSはSiPや高密度接続、熱プロセスなど新要件へ。基板側も50µm以下の微細配線など投資が必要。
  4. サステナビリティ、循環型エレクトロニクス、規制圧力
    EU規制等で材料トレースやカーボン算定が要求に。設計ツールにも「炭素影響」「修理性」などの指標が組み込まれていく。
  5. 高速設計とRF/EVブーム
    低誘電・高周波材料や熱設計要求が増える。EMSは01005以下の微小部品と巨大BGAを同時に扱う精度が必要で、試験も高度化。
  6. 人材とエンジニアリング
    人手不足は「仕事が消える」ではなく「より高度な技能が要る」。データを読める“スーパ―オペレーター”化と育成・定着が勝負。
  7. NPIサイクルの圧縮
    試作→量産が短期化し、手作業依存は脱落。設計ツールも“ワンクリックで製造へ渡る”データパッケージ化が求められる。

結論として、良いデータ収集→意味ある解析→製造チェーン全体へのオープン統合が土台で、EMS/基板/設計ツールは“孤立”ではなく“相互接続パートナー”として動け、という主張です。


特集:欧州の変革期に向き合う(要点訳)

  • 欧州EMS売上は2023年 574.5億ユーロ→2024年 554.2億ユーロ(-3.5%)雇用は6,800人以上減。特に中東欧で影響が大きい。
  • AIサーバー等でモジュール大型化(120〜150mm級)、材料(低DK、超薄銅箔等)やBGA平坦度など要求が上がるが、欧州は投資余力が追いつきにくい。
  • 2024年は多くの分野が減る中、防衛電子が+10%、PCBでは防衛向け需要+22%
  • EUの関税ルールが不利(原材料に最大6.5%課税、完成基板は無税で入る等)という問題提起。欧州のPCB生産は世界の2%未満で、供給の脆弱性が現実化している。
  • 2021〜2025年にM&Aが255件。AI時代の資本集約化・OEMの「少数の強いパートナー」志向に対応する動き。欧州企業の米国進出も加速。

特集:EMS企業は「データをサービスとして売る」ことを検討せよ(要点訳+具体例訳)

差別化が難しくなる中、工場データを“売れる商品”にする(データ・プロダクタイゼーション)という提案です。

3つの潮流(和訳)

  1. スマート工場とAI検査で、歩留まり改善・廃棄削減が進む
  2. IoT+MES/ERP+クラウドで膨大なデータが集まるが“売り物”にできていない
  3. OEMはリアルタイム品質や予測・ダッシュボードを求めるが、静的レポートが多い

実務での形(和訳)

  • 静的な不良レポートではなく、AOI/SPI/ICTの履歴から将来ビルドの不良リスクを予測する「品質スコア」を提供
  • 製品ごとに週次の「品質リスク予報」を出し、予防策まで共有
  • AOIで異常が増えたら工程逸脱アラート(設計側の微修正で解決する可能性もあるので隠さない)
  • PDF納品ではなく、PLM/ERP/品質システムに接続できるAPIでトレース情報を提供(医療・航空宇宙・車載で価値が高い)
  • 歩留まり/欠陥パターンからDFM助言レポート、部品ロットと故障率・リードタイム変動から調達予測を支援

収益性の話(要点訳)

  • サブスク型(段階的分析・API・予測サービスなど)で継続収益
  • OEMの業務フローに入り込むと切替コストが上がり“粘着性”が生まれる
  • 一般にデータ製品は**粗利40〜70%**のレンジもあり得る、という指摘

投資配分の目安(本文の比率訳)

  • データ収集・統合(データエンジニア、基盤、MES/ERP連携):30〜40%
  • 分析・ML:25〜30%
  • API/ダッシュボード/UI:20〜25%
  • 価格戦略・営業訓練・マーケ:10〜15%

記事:中国がハンドはんだ世界選手権を制す(ほぼ全文訳)

2025年11月、ミュンヘンのproductronicaに、世界各地の地域チャンピオンが集まりました。

目的はただ一つ――Global Electronics Association主催の「ハンドはんだ世界チャンピオン」の座です。
ハンドはんだはPCB組立の重要工程で、手順・規格・ベストプラクティスを守ることが、高品質で信頼性の高いはんだ接合につながります。

2日間の競技で、12カ国から16人の地域チャンピオンが、IPC-A-610 クラス3基準に従って複雑な基板組立を完成させました。

審査は、機能、手順順守、総合品質。制限時間は最大60分

参加国は、サウジアラビア、エストニア、フランス、オーストラリア、中国、イタリア、英国、日本、メキシコ、ベトナム、タイ、ハンガリーです。

上位入賞者(和訳)

  • 1位:Yan Yang氏(中国:ZhuZhou CRRC Times Electric Co.)871点/887点満点
  • 2位:Eva Gobet氏(フランス:Thales Six GTS)843点/887点
  • 3位:Peter Richard Zsombok氏(ハンガリー:BHE Bonn Hungary Elektronik KFT)840点/887点

Philippe Leonard(同協会 欧州ディレクター)は「参加者、企業、審査員、スタッフに感謝する。2026年の予選ラウンド、そして新しい競技バリアント CWH(Cable and Wire Harness Competition) を2026年2月に欧州で開始する」と述べています。
スポンサー:ゴールドはWeller Tools、JBC Soldering。シルバーはOptilia、Almit、Group ACB、Polygone CAO、Davum TMC、SFM(仏顕微鏡学会)など。

(フォトギャラリーのキャプション要旨)

  • ドイツ地域大会1位:Angélique Brangeon(Thales Cholet, France)790/818
  • Best Company Team Award:アルゼンチンの父子デュオ(Mariano & Pablo Vicente, Outsource)
  • ほか、2位・3位の紹介、世界チャンピオンの写真説明など

インタビュー:Zukenのワイヤーハーネス設計を自動化(要点訳)

昔ながらのハーネス製造は“板に釘で形を作る”ような、デジタル化が遅れた工程でした。

Zukenはここを変えようとしています。

  • デジタル・フォームボード:投影や大型スクリーンで作業指示を表示し、1本ずつ配線して検証できる。作業時間などの指標も取れる。
  • 標準化(EFBファイル):複数方式の投影機器に対応するため、ZukenはEFB(Electronic Formboard)というXMLベース形式を整備。IPC標準インターフェース化の動きもあり、業界全体の前進になるという見立て。
  • “デジタルスレッド”:システム設計→電気→機械→現場までデータでつなぐ。部門断絶をなくし、複雑化に対応。
  • DFMだけでなく見積もりまで:部品価格・入手性と接続し、工数・時間も含めてコスト見積り。小規模工房でも迅速判断が可能。
  • 現場の省スペース化と教育負担軽減:巨大な板の保管が不要になり、投影装置+データ管理に。熟練が必要だった作業を“手順化”して短期間で立ち上げやすくする。
  • 切断・配線順・試験機連携:切断順を最適化、EFBでテスタ駆動も可能に。
  • 入力データの多様性対応:スプレッドシート、PDF、3Dモデルなど、OEMが出す形式の違いを吸収。
  • IPC-2581連携:PCBや筐体データを取り込み、コネクタ整合やエラー防止(線径と端子、コネクタ種別など不整合は許さない)。

連載:Road to Reliability(EVの高電圧“補機”)要点訳

EVはインバータや駆動モータだけでなく、HV補機(コンプレッサー、ヒータ、冷却ポンプ、HVハーネス等)が安全・快適性・機能を支えます。

12V/48Vから、損失低減のため400V/800V系へ移行が進み、設計・材料・信頼性・製造性の課題が増えています。

  • 配置・配線の難しさ:補機は車内各所に散在し、水・塩害・振動・衝突・EMIなどリスクが多い。
  • HV HVACの信頼性:PTCヒータやヒートポンプなど大電力。熱サイクル+湿度で故障例も。封止や材料、TIM、はんだ、EMI対策が重要。
  • HVコネクタ/ハーネス:800VDCと過渡大電力に耐え、沿面・空間距離(IEC 60664等)やアーク対策が必要。微小な動きでアーク→端子摩耗→断線の事例も。
  • DFR(信頼性設計)の方向性:マルチフィジックス解析、環境複合試験、コネクタ標準化、沿面・空間距離の厳密検証。高地では空気の絶縁強度が下がり部分放電リスクが増える点も注意。
  • 結論:補機は“オプション”ではなくミッションクリティカル。湿気侵入・振動摩耗・熱サイクル・クリアランス不足が典型故障で、補機レベルの信頼性設計がEVの持続可能性に直結する。

短報:電子機器製造が米国成長を支える(全文訳に近い訳)

Global Electronics Associationの新報告書「Powering the U.S. Economy: The Economic Reach of Electronics Manufacturing」によれば、米国の電子機器製造は依然として、経済成長と強靭性を支える強力なエンジンです。

520万人の雇用を支え、GDPに8530億ドルを寄与し、総経済産出は1.8兆ドルに達するとされます。

世界成長の鈍化、関税の上昇、インフレが続く中でも、電子機器製造はイノベーションを生み、高賃金雇用を支え、国家安全保障と国際競争力を下支えするサプライチェーンの要です。

この産業は直接雇用130万人を抱え、平均年収は15.6万ドルで、広い製造業平均より2割以上高い

設計、製造(ファブ)、組立、試験にまたがる高度技能職で、米国のイノベーション生態系に深く組み込まれています。一方で、熟練労働者不足が成長の制約となり、長期競争力を脅かしています。

工場の外への波及も大きい:

  • 2023年、電子部品の世界貿易は完成品を4080億ドル上回った(国際供給網での中核性を示す)。
  • 直接産出1ドルは、総経済活動2.25ドルを生む。
  • 直接雇用1人は、経済全体で追加3人分の雇用を支える。
  • 間接波及で168万人の雇用5320億ドルの追加産出。

地域的には全国規模だが、主要ハブに集中:

  • カリフォルニア:直接雇用26万人、総産出3640億ドル
  • テキサス:半導体・防衛・通信で合計33万人超の雇用
  • オレゴン、マサチューセッツ、ニューヨーク:半導体製造や精密分野の集積

提言(Call to Action:和訳)
オフショア化の長期化で脆弱性が生まれた。

先端技術の設計・製造で米国が先頭に立つため、官民連携で次を進めるべき:

  • 人材投資:次世代の高度製造・システム革新を担う人材の育成・維持
  • インフラ近代化:最先端PCB製造・電子組立に必要な物理/デジタル基盤の更新
  • 戦略的サプライチェーン連携:供給網の強化と多様化で安全保障と国際競争力を確保

結びとして「貿易政策と地政学で供給網が組み替わる今、米国の電子機器製造は経済を動かし、強靭性を強め続けている」(協会CEOのコメント)と述べています。


2025 Editor’s Picks(要点訳)

2025年に人気が高かったI-Connect007コンテンツの傾向は、

  • “人のストーリー”(キャリアや現場)
  • 人材問題
  • 技術・プロセス課題への向き合い方
    設計者はSI(信号品質)に関心が高く、基板メーカーは技術、EMSは不確実性の中での地理展開に関心が強かった――という整理。記事・コラム・企業動画の人気例をいくつか紹介しています。

Mil/Aero007 ハイライト(見出し要点訳)

  • BoeingとUnited、次世代飛行のデジタル通信を試験
  • Teledyne FLIR、米海兵隊向けドローン契約(約4,250万ドル)
  • Lockheed MartinとDiehl Defence、防空・ミサイル防衛で協業検討
  • 深宇宙向け時間同期のオープンソース枠組み「Vartis Space Clock」
  • 英国製RF/SAR衛星クラスター打上げの節目(BAE Systems)
  • USMCA見直しは北米エレクトロニクス強化の機会
  • 防衛プライムがリジッドフレックスを採る理由(軽量・高信頼)
  • 直接端末接続(D2D)が衛星×モバイル統合を変える
  • 放射線耐性マイコン(LEO向け)投入 など

まとめ(このPDFの「訳し方」と、次に訳すなら)

  • 逐語に近い訳:Nolan’s Notes/AIの12ユースケース/ハンドはんだ世界選手権/米国成長短報
  • 要点訳:2025転換点特集、欧州特集、データをサービス化特集、Zuken、EV信頼性連載、Editor’s Picks、Mil/Aero など

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